1993 Fiscal Year Annual Research Report
不特定高調波の一括補償を目的とした配電系統用パワーラインコンディショナーの研究
Project/Area Number |
03452144
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
赤木 泰文 岡山大学, 工学部, 教授 (80126466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 岡山大学, 工学部, 助手 (40238580)
小笠原 悟司 岡山大学, 工学部, 助教授 (40160733)
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Keywords | 高調波 / アクティブフィルタ / パッシブフィルタ / パワーラインコンディショナー / 電圧ひずみ / 電流ひずみ / 配電系統 |
Research Abstract |
本研究は,2台の直列形アクティブフィルタとLCフィルタを併用したパワーラインコンディショナー(Power Line Conditioner)の開発を目的としている.これは不特定多数の家電機器やOA機器が発生する高調波を一括して補償しようとするもので、電圧形PWM変換器を整合変圧器を介して6.6kV配電線とLCフィルタに直列に接続した2台の直列形アクティブフィルタとその制御法に特長がある. 平成5年度では,前年度に設計・製作したパワーラインコンディショナーを模擬配電系統(3φ,200V,60Hz,20kVA)に接続し,実験により補償特性を詳細に検討した。その結果,パワーラインコンディショナーは 1.上位系統に流出する高調波電流のみならず,パワーラインコンディショナーの接続点における高調波電圧を約50%低減できる 2.下位系統に接続した多数台の電力機器とサイリスタ整流器などの高調波発生負荷との高調波による干渉を抑御できる能力を有している ことなどを実験により明らかにした. しかし,実験では電源電流の高調波と受電点電圧の高調波を完全に抑制することはできなかった.この要因は,実験に使用した高調波検出・演算回路の精度であることを明らかにした.そこで,現在は新しい原理に基づく高調波検出・演算法を検討している.これは実験に使用した高調波検出・演算法に比べて,同一精度の電圧・電流センサを用いたとしても5倍の検出・演算精度が得られる方式である.引き続き実験により,新しい高調波検出・演算法の精度について検討する予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤田英明: "LCフィルタと2台の直列形アクティブフィルタを用いたパワーラインコンディショナーの補償特性" 電気学会半導体電力変換研究会資料. 51-60 (1993)
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[Publications] 藤田英明: "パワーラインコンディショナーの基礎特性" 平成5年電気学会全国大会. 5. 5-177-5-178 (1993)
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[Publications] 藤田英明: "複数の負荷とパッシブ/アクティブフィルタが存在する系統の共振現象" 平成4年電気学会全国大会. 5. 5-178-5-179 (1992)
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[Publications] 木本厚徳: "不特定多数高調波の一括補償を目的としたパワーラインコンディショナーの補償特性" 平成3年度電気・情報関連学会中国支部連合大会. 68-69 (1991)
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[Publications] 赤木泰文: "A New Power Line Conditioner for Harmonic Compensation in Power Systems" IEEE International Conference on Harmonics in Power Systems. (発表予定). (1994)