1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452192
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金原 勲 東京大学, 工学部, 教授 (50011101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 勇 東京大学, 工学部, 助手 (00143389)
鈴木 敏夫 東京大学, 工学部, 助手 (20010895)
影山 和郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50214276)
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Keywords | 複合材料 / 炭素繊維 / 高分子材料 / 破壊 / 疲労強度 / 層間はく離 / 超音波Cスキャン / AE法 |
Research Abstract |
準微視的力学特性の影響として板厚方向の不均質性を取り上げ、弾性率の異なる炭素繊維で強化された疑似等方積層短冊試験片の片振り引張り疲労試験を実施し、その疲労損傷過程の微視的挙動をアコースティック・エミッション(AE)法と超音波Cスキャン法を用いて評価するとともに、剛性低下率等との関係を調べ、微視疲労損傷が複合材料の巨視的力学特性に及ぼす影響を実験的に検討した。複合材料積層板の剛性に主たる影響を与えることがわかった層間はく離について破壊力学にもとずく損傷拡大モデルを考え、はく離き裂先端での応力/ひずみの集中をエネルギ解放率の概念を用いて整理し、上記繊維特性を変えた2種類の積層板について、その板厚方向の微視的不均質性の程度によらない層間はく離進展特性を得た。 層間はく離き裂の成長を解明して、複合材料の疲労損傷過程を説明し得る力学モデルの設定を目的として、モードII層間はく離き裂進展特性評価試験を実施した。端面切欠き曲げ試験片に繰り返し三点曲げ荷重を負荷し、試験片の剛性低下とはく離き裂長さ、繰り返し負荷中の最大エネルギ解放率を一定繰り返し数ごとに測定することにより、モードIIはく離き裂進展速度に及ぼすエネルギ解放率の影響を詳細に測定した。その結果両者の間にべき乗則の関係が成立することを確認した。破壊力学にもとづき、はく離き裂損傷を導入した準微視的力学モデルが十分な精度で実験結果を説明できることがわかったので、剛性低下、疲労限度等巨視的疲労特性と準微視的疲労損傷との相関を解明する有力な手法を提案し得た。
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Research Products
(1 results)