1992 Fiscal Year Annual Research Report
大規模複合型地下街の適正な空間構成とその安全化に関する建築人間工学的研究
Project/Area Number |
03452233
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 光正 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40028931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 裕 大阪工業大学, 工学部, 講師
辻 正矩 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60029337)
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Keywords | 地下街 / 避難安全性 / 群集流動 / 滞留人口 |
Research Abstract |
本年度は、わが国有数の規模を有する梅田地下街(大阪市北区)をはじめとする京阪神の大規模地下街を対象に、避難安全性からみた地下街の問題点を明らかにするために、業種構成とその配置の関係、滞留人口と流動人口などの調査を行った。また、梅田地下街の隣接地に計画されている梅田ダイヤモンド地下街の将来の群集流動量を予測するため、地上部と地下連絡通路において群集流動量の計測調査を行った。研究成果の概要は以下の通りである。 1.大規模地下街の利用特性の調査 京阪神における大規模地下街の空間構成や業種構成・配置等についての調査を行うとともに、地下空間の利用実態を把握するために滞留人口調査を行った。その結果、地下街の業種構成はブロック別に異なっており、業種構成のタイプによって地下街利用者の滞留人口の時刻変動パターンや滞留時間が異なることなどが分かった。 2.大規模地下街の群集流動量の調査と予測 梅田地下街とそれと隣接するビル地下街および地上歩道における時間帯別の群集流動量の調査を行い、地下街の群集流動が時間帯により方向性や流動量が異なること、場所の性格によっても相違があることなどを明らかにした。 3.大規模地下街の避難安全性の評価 梅田地下街において避難危険部位の調査を行った。また、このデータに基づいて火災時の安全性や防災対策を評価するためのコンピュータによる避難シミュレーションモデルを構築中である。
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[Publications] 川副 正博.岡田 光正 ほか: "追跡調査に基づく梅田地下街における歩行者の流動実態に関する研究" 日本建築学会近畿支部研究報告集第32号・計画系. 32. 365-368 (1992)
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[Publications] 榎本立 倫,岡田 光正 ほか: "地下空間における災害発生の実態に関する研究" 日本建築学会近畿支部研究報告集第32号・計画系. 32. 361-364 (1992)