1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452237
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高橋 義雄 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 芳宏 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (00241670)
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Keywords | 油圧シリンダ / 油圧制御弁 / コンピュータ / 多機能化 / 振動制御 / 負荷可変装置 / 鉱山機械 / 土木建設機械 |
Research Abstract |
本研究は、昨年度の研究結果、ならびにこれらと関連する資料収集・調査を踏まえ、多機能シリンダを実際に応用する場合、対象物の特性に最適な振動振幅、振動数および送り速度などを決定し、多機能シリンダ・比例電磁弁を一つのシステムとして制御するソフトの開発とその理論的な検討、考察を行うことを主な目的とした。 はじめに、対象物である土の切削に関する資料収集なびに実機への応用に関する文献調査を行い、それらの問題点を明らかにした。そして、金須正幸ら(弘前大学農報、48号、1987)が提案している種々の土の切削に適用できるPA比に関する振動振幅、周波数および送り速度の定量的な値を設定できることを示し、それらが多機能シリンダとしての性能を十分に満足するものであることを明らかにした。 また、二つのシリンダを対向させた負荷装置を用いて、土を切削することを想定したモデルを考え、多機能シリンダを振動させたり、あるいは、特定の圧力で一定の供給流量を流入させたりして、加振の場合と非加振の場合とを同一の一定供給エネルギーを与えた状態で比較、検討した。その結果、土の切削抵抗が大きい場合、非加振では多機能シリンダが作動できない状態になることがあるが、加振の場合には十分満足できる切削環境が得られた。 そのうえ、これまでの研究によれば、金属や土の何れの振動切削の場合も、加振状態の切削力は非加振のそれの50%程度であることが指摘されているので、これらの結果を適用すると多機能シリンダの効果が一層明確となり、さらにはその定量的な評価が得られたものと考えられる。 また、実際のブルトーザに本研究で開発した多機能シリンダを搭載して、土を切削してその諸条件について検討、考察した結果、加振させた多機能シリンダの有効性が確認できた。 さらに、基本的な理論解析についても取り組んでおり、その解析プログラムでコンピュータシミュレーションを行いたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高橋 義雄 他4名: "建設機械への振動応用に関する基礎的研究" 日本機械学会、第70期全国大学講演論文集. 920-78. 240-242 (1992)
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[Publications] 佐々木 芳宏 他2名: "油圧式多機能シリンダの基本特性について(続報)" 資源・素材学会 平成5年度春季大会研究業績発表講演会講演要旨集. (1993)
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[Publications] 高橋 義雄 他3名: "油圧式多機能シリンダの基本特性について" 資源と素材(資源・素材学会). (1993)