1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452250
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Research Institution | Waseda Univ. |
Principal Investigator |
本村 貢 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063736)
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Keywords | 急冷凝固法 / 急冷凝固箔 / 積層材 / 複合材 / メルトスピニング法 / 単ロール法 / PFC法 / クラッド箔 |
Research Abstract |
急冷凝固積層材の成形因子としてドラム周速,ドラム面温度,溶湯噴出パターンについて調査を行った.ここについて以下に示す. 1.ドラム周速 積層材上に新に成形された箔を急冷凝固するために有効な手段は,一つは箔を薄くし寸法効果により冷却速度を高めること,また一つは箔と積層材間の熱伝達を良好にすることであり,このためには,接合面のミクロポロシティを少なくし,接合面積を増すことが必要である.ドラム周速が増すほど箔は薄くなる.また,ドラム周速が高くなるほど,積層材とその上に噴出された溶湯間には大きなせん断力が作用し,接合面のミクロポロシティは減少し熱伝達は良好になり冷却速度は高くなる.ドラム周速が高くなるほど,冷却速度,積層界面における欠陥の除去には有効である. 2.ドラム面温度 急冷凝固積層材が成形されるためには,積層材が熱収縮してドラムから剥離せずドラム内面に固着し,積層材からドラムに熱が伝達されることが必要不可欠である.ドラム面温度を100℃以上にすることで剥離を防ぎ,かつドラム面と積層材の接触状態が良好になり,冷却速度も向上した. 3.溶湯噴出パターン 積層材表面が適切な温度に冷却されていなければ,その上に噴出した溶湯は急冷凝固されない.しかし,積層材表面が適切な温度より低いと新たに成形された箔は積層材と接合できない.ノズルから溶湯を断続的に噴出することで,積層材表面の温度をコントロールし,急冷凝固箔の積層化を可能にした.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 芳賀俊雄・木村貢: "単ロール急冷凝固法により作製したAl-Si合金箔の表面状態に及ぼす成形条件の影響" 軽金属. 43-8. 427-432 (1993)
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[Publications] 芳賀俊雄・木村貢: "単ロール急冷凝固法により作製した純アルミニウムおよびAl-Si合金箔の表面状態に及ぼすロール面仕上げの影響" 軽金属. 44-1. 22-27 (1994)
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[Publications] 芳賀俊雄・木村貢: "単ロール急冷凝固法によるAl-Si合金箔のロールへの巻き付き長さに及ぼす作製因子の影響" 軽金属. 44. (1994)