1992 Fiscal Year Annual Research Report
ホットコロージョンの反応初期過程のその場観察に関する研究
Project/Area Number |
03452252
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
成田 敏夫 北海道大学, 工学部, 教授 (60001252)
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Keywords | ホットコロージョン / 差動排気 / 試料加熱台 / 融解現象 / ボイラ / タービン / 腐食、その場観察 |
Research Abstract |
タービン、ボイラなどの高温燃焼装置では、燃料に含まれる硫黄、バナジュムなどの不純物のため、苛酷な高温腐食をうける。この高温腐食は溶融塩の形成によるいわゆるホットコロージョンと亜硫酸ガス、硫化水素によるガス腐食に大別される。 しかし、現在、ホットコロージョンの初期過程については不明な点が多い。著者らはホットコロージョンの前駆現象の解明は重要な課題であると考えている。 本研究では、初年度にガス腐食による腐食挙動の変化を詳細に解明し、これと併行して、腐食をその場観察できる装置を試作した。今年度はこの新しい装置の性能をチェックし、その場観察の可能性について検討した。得られた結果は以下のように要約される。 (1)現設の走査電子顕微鏡の電子鏡室と試料室を分離するため、室内排気システムを増設した。 (2)試料を加熱するためのホットステージを設置した。この装置は特註のため、また、その性能をチェックするため、約半年を要した。 (3)各種金属・合金、混合塩の加熱・冷却による相および表面構造変化を観察し、写真撮影した。その結果は、各試料はほぼその融点で溶解することを確認した。 (4)しかし、溶解過程は短時間に完了するため、溶融・凝固現象を詳細に記録することは出来なかった。今後、ビデオモニターシステムを増設し、追跡する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Przybylski,: "Kinetics and Mechanism of High-Temeprature Sulfidation of an Fe-23.4Cr-18.6Al Alloy in H_2S-H_2 atmopsheres" J.Oxidation od Metals. 38. 1-32 (1992)
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[Publications] 川森重弘: "ステンレス鋼の粒界硫化腐食挙動" 耐熱金属材料第123委員会研究報告. 33. 267-281 (1992)
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[Publications] T.Narita,: "Sulfidation Properties of Low Alloy Steels in H_2S-H_2 Atmospheres" Proceedings of HTC of Advanced Materials. 1. 155-162 (1992)