1991 Fiscal Year Annual Research Report
深い知識に基づく知識コンパイル機能を持つエキスパ-トシステム構築ツ-ルの開発
Project/Area Number |
03452290
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
溝口 理一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20116106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 洋一 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (80174689)
池田 満 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80212786)
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Keywords | 知識ベ-ス / エキスパ-トシステム / 知識コンパイラ / 深い知識 / エキスパ-トシステム構築ツ-ル / 故障診断 / モデルベ-ス推論 / 定性推論 |
Research Abstract |
人間の専門家は未知の状況に出会った時に、熟考し、原理・原則に戻ることによって、困難な状況に対処することができる。本研究では、このことに注目して経験的知識以外の、対象領域における深い知識を有効に問題解決に用いることができるエキスパ-トシステム構築ツ-ルの開発を目指している。本年度は、(1)考察の対象を発電プラントに絞って、専門家が持つと思われる対象モデルを詳細な検討、(2)対象の定性的な振舞いをシミュレ-トする定性的推論エンジンの設計・試作、(3)対象モデルの記述方式の検討を行った。(1)においては、発電プラントの性質を捉えるために、時間概念の取り扱い・現象間の因果関係の取り扱いについて考察し、モデル記述プリミティブを拡張した。さらに、この結果を踏まえて、(2)においては従来の定性的推論方式の機能を拡張した。この結果、より複雑な事象を扱う(複数のパラメ-タ間に成り立つ制約条件、複数のパラメ-タの異常値)ことが可能になった、現在、(1)で得られたモデルを、(2)で設計された推論方式の上で机上シミュレ-ションすることにより性能を評価している。(3)においては、共有性の高い大規模ち知識ベ-スを提供することを目指して、対象装置を構成する部品の機能の一般的な記述子の組識化を行った。今後は、(1),(2),(3)の研究を統合し、可用性の高いエキスパ-トシステム構築ツ-ルの実現を目指す予定である。
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