1991 Fiscal Year Annual Research Report
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03453046
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| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
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Principal Investigator |
岡田 勲 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (60011582)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巾崎 潤子 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教務職員 (10133331)
岡崎 進 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助手 (70194339)
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| Keywords | 溶融塩 / 向流電気泳動 / 分離 / 希土類元素 / 内部移動度 / シェムラ効果 / 分子動力学 / 電気伝導度 |
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| Research Abstract |
溶融塩の向流電気泳動により希土類元素の相立分離を行う研究を通じて,移動度に及ぼす,質量やイオン間相互作用,すなわち電荷やイオン半径の影響を調べることを目的としている.初年度は,吸湿性の強いYCl_3及びLaCl_3を対象として,その精製の為の昇華装置を組立てた.電気泳動により従来1価ー1価陽イオン硝酸塩,塩化物などについて各陽イオンの移動度が求められているが,多価ー多価陽イオン混合物については全く移動度が求められていない.そこでまず希土類元素の混合物の前に(Ca,Ba)Cl_2混合物を対象として973Kと1073Kで,できる限りの広い濃度領域で向流電気泳動を行った。泳動セルには高純度アルミナを用いて十分腐食に耐えるように工夫した。また従来陰極に塩素ガスを吸き込んでアルカリ金属などの折出を防止していたが,今回陰極部に小室をもうけ,そこに溶融塩化鉛を入れ,電解により金属鉛が折出するようにして実験を容易にした。泳動終了後,分離管内の塩を炎光分析で分析し,陽イオンの内部輸率を求め,各陽イオンの移動度を求めた。純粋塩ではCa^<2+>の移動度がBa^<2+>の移動度より大きいが,混合塩では測定した温度,濃度領域で,イオン半径の大きいBa^<2+>の移動度がCa^<2+>の移動度より大きくなり,いわゆるイオン半径の大きいイオンの移動度が小さなイオンの移動度より大きくなるChemla(シェムラ)効果が起ることが判明した。このことから3価の希土類イオン間でもChemla効果が起ることが予想される.Ca^<2+>とBa^<2+>の移動度の逆数をモル体積に対してプロットすると直線が得られ,体積が大きくなるにつれて移動度が小さくなることも分った。この他に1価ー2価硝酸塩,Ag^+ーアルカリ金属陽イオン硝酸塩混合物についても移動度を測定し,これらに及ぼすイオン間相立作用について検討した。また分子動力学シミュレ-ションにより(Li,Cs)Cl系の移動度を求めて,実験値とよく一致することを見出した。
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[Publications] I.Okada: "Internal Mobilities in the Molten Systems(Li,Ag)NO_3 and(K,Ag)NO_3" Z.Maturforsch.Teil A.
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[Publications] H.Matsuura: "Internal Mobilities in the Molten System(Ca,Ba)Cl_2" Z.Naturforsch.
