1992 Fiscal Year Annual Research Report
天然ゼオライトによるメタンガスの回収・濃縮に関する研究
Project/Area Number |
03453060
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Research Institution | Muroran Institute of Technology. |
Principal Investigator |
佐藤 干城 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (60002838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉岡 正敏 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80001329)
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Keywords | 天然ゼオライト / メタンガス吸収 / 表面改質 |
Research Abstract |
天然ゼオライトは我が国では農・水・畜産業中心に古くから活用されてきたが、工業的に用いられているのは合成ゼオライトである。しかしながら、その埋蔵量および経済性を考慮するならば、天然ゼオライトを新しい高機能性材料とする開発研究が望まれている。 本研究では、太平洋炭鉱産ゼオライト岩に種々の処理を施して表面改質を行ない、その吸着能および触媒能を向上させることを目的としたが、本年度はメタンガス、炭酸ガスに対する吸着実験を行なった。実験装置は前年度から用いている常圧固定床流通式反応装置で、吸着分析にはガスクロマトグラフ(TCD)を使用した。 メタンガス、炭酸ガスはともに原石のものである程度の吸着能を有していることは昨年度までに確認している。表面処理は酸および塩基によって行ない、粒度は-2mmのものを用いた。 炭酸ガスに対しては酸処理を行なうと吸着能は低下し、塩基処理を行なうとCaO処理を除くすべての試料で吸着能が向上した。これは炭酸ガスが酸性ガスであるため、天然ゼオライトの表面を酸性にする酸処理では炭酸ガスとの親和性が減少し、塩基性にする塩基処理では親和性が増すことによるものとおもわれる。 メタンガスに対しては塩基処理を施したものは原石よりも吸着能が劣化したが、酸処理をしたものはすべて吸着能が向上し、塩酸処理によるものが最も高い吸着能を示した。この表面改質による吸着量は原石の5〜6倍にもなり、メタンガスの濃縮・回収が十分可能になると考えられる。
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Research Products
(1 results)