1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03453064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 龍三 東北大学, 工学部, 教授 (20005341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 亮 東北大学, 工学部, 助教授 (50177664)
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Keywords | 傾斜機能材料 / 粒子配列法 / 耐環境性材料 / 熱機械的性質 / 熱応力 / 焼結モニタリングシステム |
Research Abstract |
ステンレス鋼粉やモリブデン粉とジルコニア粉や炭化けい素粉の組合せから成る傾斜機能材料の作製プロセスの確立と,傾斜材の熱機械的性質を制御するための諸条件を明らかにすることを主目的にして、原料粉の特性、傾斜組成推積条件、圧密および焼結条件を詳細に検討した。その結果、段階的組成傾斜を許す場合には、0.7〜5mmの傾斜層厚さで任意の組成傾斜を有する傾斜材を得ることができた。この場合、原料粉の混合組成によって焼結収縮挙動が著しく異なることがないように、適当な粒径の選択が必要であること、また、加圧焼結が焼結の不適合の軽減に有効であることがわかった。焼結傾斜機能材料の微視組織は、セラミックス側から金属側にかけて特有の形態学的な遷移を呈するが、とくに金属相の分散からネットワ-ク構造への遷移が熱機械的性質に大きく影響する。また、傾斜材の熱伝導特性および熱応力発生挙動は傾斜組成制御層の厚さおよび組成分布に依存するが、その内容をH_2/O_2混合ガス炎加熱法による高温度落差揚試験により調査した。詳細は現在解析中である。連続組成制御のための粉末スプレ-推積法を研究中であるが、金属粉とセラミックス粉の溶媒中への懸濁混合条件の適正化が最も重要であり、現状では超音波加振等の機械的方法により分散性の向上を図っている。1mm以下の厚さであれば、スプレ-法により連続組成傾斜をもつ傾斜材を作製することができる。 本研究の設備予算を使用した非接触型焼結モニタリングシステムの構築はほぼ終了し、無傾斜グリ-ンを用いた予備実験を行っており、十分な精度で焼結時の試料の寸法変化を計測し得ることを確認した。本装置の傾斜材への適用を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] R.Watanabe and A.Kawasaki: "Design,Fabrication,and Evaluation of Functionally Gradient Material for High Temperature Ues" Mechanics and Mechanisms of Damage in Composites and MultiーMaterials,Ed.D.Baptiste,Mechanical Engineering Publications Limited,London。. 285-299 (1991)
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[Publications] 田中 賢衛,川崎 亮,渡辺 龍三: "S:CーAlN/Mo系超耐熱FGMにおける熱機械的性質" 粉体および粉末冶金. 39. (1992)