1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03453069
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水谷 惟恭 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 修 東京工業大学, 工学部, 教務職員 (20108195)
木枝 暢夫 東京工業大学, 工学部, 助手 (80169812)
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Keywords | 熱電発電 / ホ-ル係数 / ランタン・銅複酸化物 / ゼ-ベック係数 / 酸素不定比性 / キャリヤ易動度 / 過剰酵素 |
Research Abstract |
1.金属酸化物セラミックスのホ-ル係数測定法の確立 電気的性質のうちキャリヤ濃度と易動度の測定は半導体分野では一般的であるが、酸化物セラミックスでは必ずしも確立していない。本研究ではホ-ル係数測定システムを構築し、測定の問題点の抽出と改良をおこなった。システムは電源系、測定系、コンピュ-タ、温度制御系からなり、濃度が10^<16>から10^<21>の範囲で室温〜100℃の間で精度良く測定できる。特に試料片の作成では、0、3〜0、5mmの厚さにし、抵抗を小さくし、電極の位置などの加工精度の向上が重要である。また、加熱状態の測定では温度分布の低下と精密な温度測定が必要である。 2.La_2CuO_4の結晶構造と電気的性質 電気伝導度とゼ-ベック係数の酸素分圧および温度依存性から電気伝導度は酸素分圧の1/6乗に比例し、キャリヤはホ-ルでその生成は格子間酸素による。さらにCuサイトにNiを0〜20mol%置換するとホ-ルの濃度が増加した。これはNiの価数の変化ではなく、Ni置換による格子歪の減少に因る過剰酸素量の増加によることが分った。またCuサイトにZnを置換した試料は約300℃を境に金属的伝導の高温領域と半導体的挙動の低温領域に分けられる。高温領域はZnの置換量の増加によって格子間酸素の生成によるキャリヤの生成エンタルピ-の増加が、低温領域ではZn置換によってバンドキャップ幅の増加が観測された。 3.酸化物熱電材料の評価法 電気伝導度の常用対数を横軸に、ゼ-ベック係数を縦軸にとるJonkerプロットを用いた熱電材料の特性の評価法が非常に有効であることを明らかにした。La_2CuO_4およびNiやZn置換した試料、Nd_2CuO_4、La_2(Ni,Zn)O_4についての評価ではLa_2CuO_4が最大の変換効率を示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 西山 伸: "La_2CuO_4焼結体の電気的性質の組成依存性" 日本セラミックス協会学術論文誌. 97. 1123-1127 (1989)
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[Publications] Nobuo Kieda: "Nonstoichiometry and electrical properties of La_2CuO_4 and La_2(Cu,Ni)O_4" Solid State Ionics. 49. 85-88 (1991)
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[Publications] Naoki Wakiya: "Electrical Conduction of New Compounds(Ca,Ce)Sn_2O_7 and(Sn,Ce)_2Sn_2O_7 with Pyrochlore Stmo" J.Solid State Chemistry.
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[Publications] Shin Nishiyama: "Application and Evaluation of Oxide Ceramics for Thermoelectric Devices." Japan J.Appl.Phys.