1992 Fiscal Year Annual Research Report
形状選択機能を有する反応場における新規な金属硫化物クラスターの合成とその触媒作用
Project/Area Number |
03453080
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 宗慶 東北大学, 工学部, 教授 (40091764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 真樹子 東北大学, 工学部, 助手 (60227444)
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Keywords | 金属硫化物 / 形状選択性 / クラスター / 水素化脱硫 / 触媒調製 / 相互促進作用 / センサー |
Research Abstract |
1.鉄、コバルト、ニッケル、金でカチオン交換したゼオライトの合成と硫化: ゼオライトのカチオン交換能を利用してゼオライトケージ内に金属イオンを規則正しく導入することが広く行われている。本研究ではこのケージ内の金属イオンが規則正しく高分散していることに注目して、微粒金属硫化物を合成しようとしており、今年度は鉄、コバルト、ニッケル、金等について合成し、ESCA、EXAFS、FTIR等でキャラクタリゼーションを行っている。 2.モリブデン/ゼオライトの合成: モリブデンは水溶液中ではアニオン種として安定に存在しており、カチオン種を安定的に得るのは大変難しいため、上記のカチオン交換法を適用するのは不可能であった。そこで、分子内にモリブデンカチオンを含む錯体の合成に着手した。その結果モリブデン2原子がMo-Mo結合を持つカチオンとして含まれている有機錯体を合成した。このものと各種ゼオライトの反応を検討している。 3.各種高分散金属のセンサー機能の解明: 本研究の最終目標の一つは新規センサーの開発である。その第一歩として、ここでは先ず硫化物クラスターの前駆体である酸化物クラスターのセンサーとしての特徴を明らかにするため、酸化反応に及ぼすこれらの触媒性能を検討した。水素/一酸化炭素混合ガス中のどちらか一成分を選択的に酸化する機能について、鉄、コバルト、ニッケル等のゼオライト担持酸化物、アルミナ担持酸化物、バルク酸化物を検討して、いくつかの系で良好な結果を得た。 4.in-situ EXAFSの開発: 高分散系の超微細構造を解明するために有力な手法であるEXAFSをin-situで測定可能なように改良した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Junichi Yasumaru: "Distribution of Mo Oxidation States in Reduced Mo/Al_2O_3 Catalysts.Correlation with Catalytic Activity" Preprint and abstract book of 10th International Congress on Catalysis. 284- (1992)
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[Publications] 山田 宗慶: "硫化CoMo/Al_2O_3の触媒作用におけるコバルト、モリブデン、硫黄の相互促進効果" 石油学会誌. 36. (1993)
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[Publications] Muneyoshi Yamada: "Hydrogen Atom Induced Substitution Reaction of Organic Sulfur Compounds in the Gas Phase" Industrial & Engineering Chemistry Research. 31. 8-13 (1992)