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1993 Fiscal Year Annual Research Report

絹フィブロインの生体材料への応用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03453130
Research InstitutionTOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY

Principal Investigator

平林 潔  東京農工大学, 工学部, 教授 (90021146)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 荒井 三雄  東京農工大学, 工学部, 助手 (00015041)
Keywords絹フィブロイン / 人工皮膚 / 人工骨 / 生体適合性 / β構造 / キトサン / グリシジルメタクリレート
Research Abstract

現在のところ絹フィブロインを医療的に利用しているのは縫合糸だけである。特に絹を人工皮膚、人工骨、細胞接着剤などバイオ素材としての利用が遅れているのは、その物理的性質の欠如にある。また、絹をバイオ素材として利用する際、生体適合性のよい分子形態はβ型であるが、絹の分子形態とその物理的性質との関係は、未だ明らかにされていない。ところでこれまでの実験によると、絹の皮膚および成形品だけでは実用可能な物理的性質を有する試料を得ることは出来なかった。それはβ構造の増加により物理的性質が低下してしまうからである。そこで人工皮膚として使用可能な皮膜の作製に当たっては、他の天然高分子とのブレンドより、その物理的性質の改善を狙った。特にキトサンとの複合膜は両ポリマーの相溶性が極めてよいため、網目構造が形成され力学的にも相乗効果を示した。絹人工骨の作成に当たっては、まず酸で劣化させ摩砕した絹粉末が最も適していることを確認したのち、1000Kg/cm^2、150℃、10分の条件下で成形した。絹だけでは、強度、耐水性に欠けるので、グリシジルメタクリレート(GMA)とのブレンドにより、機械的性質の向上を計った結果、十分実用可能な成形品を得ることが出来た。得られた成形品をラットの背部に埋植し、その形態変化を観察したところ3ケ月後も変化は認められず、軟骨の代替品として充分その役割を果たすことが明らかになった。人工皮膚及び人工骨とも生体適合性試験を行ったが、特に異状は認められなかった。

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] 陸 旋: "絹粉末の作製とその物性" 日本蚕糸学雑誌. 63. 21-27 (1994)

  • [Publications] Zuglul Haider Ayub: "Mechanism of Gelation of Fibroin Solution" Biosci.Biotech.Biochem. 57. 1910-1912 (1993)

  • [Publications] 秋山大二郎: "セリシンを用いた吸水性ポリマーの作製法" 日本蚕糸学雑誌. 62. 392-396 (1993)

  • [Publications] Zuglul Haider Ayub: "Relation between pH and development of fungi in stored fibroin gel." 日本蚕糸学雑誌. 62. 325-328 (1993)

  • [Publications] 平林 潔: "生体内埋植による絹糸の性状変化" 日本蚕糸学雑誌. 62. 231-233 (1993)

  • [Publications] 陳 開利: "フィブロインペプチドの溶解性に関連する因子" 日本蚕糸学雑誌. 62. 132-136 (1993)

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Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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