1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03453146
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 清 九州大学, 農学部, 教授 (80038322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木場 洋次郎 愛媛大学, 農学部, 教授 (10108673)
筬島 豊 九州大学, 農学部, 教授 (00038184)
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Keywords | 魚介類エキス / 蛋白質分解酵素 / 固定化酵素 / バイオリアクタ- / 機能性物質 / アミノ基定量 / シリカ系担体 |
Research Abstract |
1)いわし等多獲性魚介類の酵素的分解に最も適した酵素剤を検索し、3種の酵素剤を選択した。選択した3種の酵素剤について最適分解条件を検討し、官能的に最も優れたエキスを与える酵素剤によるpH,反応時間を決定した。 2)蛋白質分解酵素を固定化する固定化担体としてシリカ系担体を選び、各種の製造法により担体を作成し、その固定化担体の評価を行った。その結果焼結法による製造法が最も可能性のあることが分かったことから焼結法を採用することとした。 3)固定化担体の孔径を制御するため、ポテト、トウモロコシ、コメ等各種デンプン粒による孔径制御を試みた。 4)試作した固定化担体に対する酵素の固定化法として、吸着法、イオン結合法、化学修飾法等を検討し、グルタルアルデヒドによる化学修飾法を採用した。さらに、担体に対するアミノシラン処理やグルタルアルデヒドの反応条件等を詳細に検討し、活性が高くかつ安定性の高い酵素固定化法を検索した。 5)グルタルアルデヒドを用いるアミノ基定量法を設定し、この方法を魚肉酵素分解反応のモニタリング及び固定化担体上のアミノ基定量法に応用する方法を開発した。 6)魚介類の蛋白質分解酵素による加水分解物からアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの簡単な調製法と分離法を開発した。 7)蛋白質分解酵素固定化担体をリアクタ-に充填し、ソロバン型リアクタ-による連続式エキスの製造を行ない、時間による遊離アミノ酸及びペプチドの消長を追究した。
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[Publications] 受田 浩之,中園 幸歌,松本 清,筬島 豊: "グルタルアルデヒドを用いたアミノ基定量による魚肉酵素分解反応の簡易モニタリング" 日本農芸化学会誌. 65. 1229-1231 (1991)
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[Publications] H.Ukeda,Y.Nakazono,K.Matsumoto,Y.Osajima: "Amperometric Determination of Amino Group on a Solid Support Using Gbtaraldehyde" Biotechnology and Bioengineering. 38. 948-951 (1991)
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[Publications] 受田 浩之,松田 秀磨,黒田 浩之,筬島 克裕,松藤 寛,筬島 豊: "イワシ蛋白質加水分解物からのアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの調製とその分離" 日本農芸化学会誌. 65. 1223-1228 (1991)
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[Publications] 松本 清,岡山 直生,岡部 安三,木戸 兼介: "シリカ系酵素固定化担体の開発と性状" 日本食品工業学会誌. 39. (1992)