1991 Fiscal Year Annual Research Report
酵母と化学的酸化還元処理の組合せによる新しい水処理方法の開発
Project/Area Number |
03454031
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
平山 けい子 山梨大学, 工学部, 助手 (40111778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨宮 由美子 (社)山梨県薬剤師会, 環境衛生検査センター, 検査課長 (30111777)
風間 ふたば 山梨大学, 工学部, 助手 (00115320)
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Keywords | フェノ-ル / モノクロロフェノ-ル / ジクロロフェノ-ル / Rhodotorula / 酵母 |
Research Abstract |
1.はじめに Rhodotorula属酵母によるフェノ-ルおよび塩素化フェノ-ルの分解性を検討した。また、2,6ージクロロフェノ-ルを1mM含有する培地においても生育する菌株を分離した。 2.方法 供試菌株としてR.glutinisを用いた。フェノ-ル類の分析はHpLCにより,分解物はGC/MSにより分析した。 3.結果 本酵母を1mMフェノ-ル培地にて培養した菌体(0.1g)を5mMフェノ-ル溶液50mlに懸濁し,経時的にフェノ-ルおよびDOC濃度を測定した。フェノ-ル濃度は8時間後に0.02mH,18時間後に0となった。続いて,フェノ-ル濃度が5mMとなるよう1日1回の割合で5回連続して投入したところ,5回とも培地中に残存するフェノ-ル濃度は,ほぼ0となり,添加したフェノ-ル量に相当するDOCの減少が観察された。標準培養菌体,フェノ-ル1mM、各モノクロロフェノ-ル0.2mH添加で培養した菌体を用いて各モノクロロフェノ-ル0.5mM溶液の分解率を比較した。2ークロロフェノ-ルの分解率はどの培養においても約10〜20%と低かった。3ー,4ークロロフェノ-ルの分解率は、フェノ-ルないし各モノクロロフェノ-ルの添加培養により、反応開始3時間後で3ークロロフェノ-ルが約33%から100%に,4ークロロフェノ-ルが約48%から100%へと増加した。18時間後には、添加したクロロフェノ-ル量に相当する量の塩素イオンが遊離された。代謝生成物としては、3ー,4ークロロフェノ-ルから4ークロロカテコ-ルの生成が認められた。本酵母は6種のジクロロフェノ-ルのうち,3、4ージクロロフェノ-ルに対する分解性が高かった。 トリハロメタンが検出された地下水より,単一炭素源として1mMの2,6ージクロロフェノ-ル含有培地に生育する菌株を分離した。
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