1993 Fiscal Year Annual Research Report
酵母と化学的酸化還元処理の組み合わせによる新しい水処理方法の開発
Project/Area Number |
03454031
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Research Institution | Yamanashi Univ. |
Principal Investigator |
平山 けい子 山梨大学, 工学部, 助手 (40111778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 公明 山梨大学, 工学部, 助教授 (40107214)
風間 ふたば 山梨大学, 工学部, 助手 (00115320)
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Keywords | Biodegradation / Immobilization / Monochlorophenol / Phenol / Yeast / Rhodotorula |
Research Abstract |
フェノールおよびモノクロロフェノールの分解性が確認されたR.glutinis ATCC28052株をキトサンビーズ、多孔質ガラスビーズおよびセルロースビーズ固定化用担体を用いて固定化し、その処理特性をバッチおよび連続実験で検討した。 10日間のバッチ実験において、担体中に固定化された細胞数では、培養初期にはキトサンビーズ担体<多孔質ガラスビーズ担体<セルロースビーズ担体の順に多かったが、培養6日目以降は、ほぼ一定であった。TOCの除去率とフェノールの除去率ともに培養初期には、キトサンビーズ担体<多孔質ガラスビーズ担体<セルロースビーズ担体の順に高かったが、培養7日目以降はTOCの除去率とフェノールの除去率ともに100%付近でほぼ一定であった。TOCの除去率とフェノールの除去率とも担体中に固定化された細胞数の増加に伴なって高くなった。 3種類の担体中で、固定化される細胞数の増加がもっとも早く、従って、TOCの除去率とフェノールの除去率ともに早期からもっとも優れており、また、天然素材で生物親和性、通気性・通水性に利点のあるセルロースビーズを用いてフェノールおよびクロロフェノールを含有する人工下水の連続処理実験を行なった。 100日間の連続実験において、TOC除去率は実験開始3日目以降80〜85%、フェノール除去率は27日目の4-クロロフェノール投入時に87%と若干低くなった以外は100%の除去率が得られた。クロロフェノールの除去率は、フェノール除去率同様に27日目の4-クロロフェノール投入時に84%と若干低くなった以外は100%の除去率が得られた。全期間通じて、固定化酵母によるフェノール類の除去は良好に行なわれた。
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[Publications] 平山けい子 他: "Rhodotorula属酵母によるフェノールおよびモノクロロフェノールの分解" 水処理技術. 33. 551-555 (1992)
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[Publications] Keiko KATAYAMA・HIRAYAMA et al.: "Biodegradation of phenol and monochlorophenols by yeast Rhodotorula glutinis" Water Science and Technology. in press. (1994)
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[Publications] 平山けい子 他: "β-ケトアジピン酸のメトキシム-トリメチルシリル誘導体によるGC/MS分析" 水処理技術. in press. (1994)