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1991 Fiscal Year Annual Research Report

大麦組識培養における再分化及びソマクロ-ナル変異に関する遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 03454038
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

安田 昭三  岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (60033106)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 力石 和英  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90220798)
Keywords大麦の組識培養 / 未熟胚と完熟胚培養系の比較 / 胚培養と形態的形質 / 大麦品種の胚培養に関する地理的分布 / 大麦培養系のソククロ-ナル変異
Research Abstract

本年度は、完熱胚由来カルスからの培養系について既に調査を行っていた世界各地域の156品種について、新たに未熟胚を用いてカルスを誘導し、それらのカルスの形状、増殖、再分化率を調査した。再分化率に関して未熟胚と完熟胚培養系との比較を行うと、同程度の値を示すものから10倍以上高い値を示すものまで幅広い品種変異が認められた。そして、供試品種は両培養系間の比較で、有意な相関関係を示すグル-プと示さないグル-プとに分けられた。このことは、オオムギの再分化を制御する要因には未熟胚、完熟胚に共通な部分と、非共通な部分(内生ホルモン含量、再分化に関連する遺伝子発現の差異など)が存在していることを示唆する。また、外植片の違いにより再分化の状況(不定根、幼植物)が変化することからも、非共通な要因の影響は大きいものと考えられる。次に、既知の形質である、条性、皮・裸性、並・渦性などと再分化率の関係を調べた。ほとんどの形質は再分化と特異な関係を示さなかったが、ヨ-ロッパ地域の品種では二条種の方が有意に高い値を示した。他の地域ではこのような傾向は認められなかった。これは、地域によって再分化に関する遺伝変異が、異なっている可能性があることを示すものと思われる。
細胞培養については振盪培養機の能力に制限があるため、一部の品種についてのみスクリ-ニングを行った。その結果、増殖の速い品種が見出されたが、細胞培養系からの再分化は現在までのところ認められていない。増殖速度に関してはカルスの性状の違いが反映しているものと思われる。
ソマクロ-ナル変異の解析については、時間及び設備における節約のために今年度は十分な検討ができなかったので次年度も継続して行う。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] 力石 和英: "オオムギの組識培養に関する研究I.完熟胚由来カルスからの再分化における品種間差異" 育種学雑誌. 40(別2). 62-63 (1992)

  • [Publications] 力石 和英: "オオムギの組識培養に関する研究II.未熟胚及び完熟胚由来カルスからの再分化の比較" 育種学雑誌. 41(別2). 256-257 (1991)

  • [Publications] 間野 吉郎: "オオムギの組識培養に関する研究III.通気処理が完熟胚由来カルスの再分化に及ぼす効果" 育種学雑誌. 41(別2). 258-259 (1991)

  • [Publications] 力石 和英: "オオムギの組識培養に関する研究IV.栽培品種における完熟胚培養系の再分化率に関する地理的変異" 育種学雑誌. 42(別1). (1992)

  • [Publications] 力石 和英(分担)(山田 康之,岡田 吉美 編): "現代化学・増刊20 植物バイオテクノロジ-II" 東京化学同人, 7 (1991)

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Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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