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1992 Fiscal Year Annual Research Report

成熟過程の果実における肥大生長速度と膨圧の相関性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03454045
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

崎山 亮三  東京大学, 農学部, 教授 (70011955)

Keywords果実 / 肥大生長 / 膨圧
Research Abstract

1.果実肥大をアクリルパイプにより物理的に制限した条件で、パイプ内壁に及ぼす力をロードセルを用いて測定した。同時に太陽放射量、温度、湿度を測定し、圧力と環境因子、生長との関係を調べた。
2.アクリルパイプの内壁に及ぼされる力は組織を構成する細胞の平均膨圧に基づくものであると考えられる。さらに、その値は、パイプの内径と同じ直径を持つキュウリ果実における、拘束されていない条件下の、ある瞬間の膨圧を示唆するものである。さらに、そのような条件下で得られる測定値中の最大値は、その組織の水ポテンシャルと細胞膜の反射係数σに影響されていると考えることができる。
2.材料は自然光温室で栽培したキュウリを用いた。果樹園のモモ果実における圧力測定は、測定系を設置した数時間後に強風のため破壊され、失敗した。
3.キュウリ果実が幼果(開花後7-10日)では、膨圧の最大値は4から5気圧であったが、果実の齢が進むにつれて低下した。しかし、1カ月後でも1気圧以上の値を示した。
4.直径が細く制限された果実、つまり若い齢で制限された果実を、太く制限された果実と比較すると、膨圧は低かったが、日変化は同じ傾向で推移した。
5.今回の実験では、光条件の影響がきわめて顕著に現われたので、膨圧の変化を昼と夜、太陽放射の時間的変化と対応させて検討した。日没とともに膨圧は上昇を始め、夜明け前に最大となり、夜明けとともに低下を開始した。
6.日中の温湿度の変化は必ずしも膨圧の変化と同じ傾向を示さなかったので、太陽放射はまず葉の蒸散速度、ついで植物体内の水の分布に影響することを通じて果実の膨圧に影響したものであると推察された。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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