1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454089
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
越智 正 香川大学, 農学部, 教授 (00035990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡市 友利 香川大学, 学長 (90035965)
多田 邦尚 香川大学, 農学部, 助手 (80207042)
門谷 茂 香川大学, 農学部, 助教授 (30136288)
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Keywords | 鞭毛藻類 / シスト / 化学組成 / アミノ酸 / ATP / 赤潮 |
Research Abstract |
富栄養化した内湾域でしばしば赤潮を形成する鞭毛藻類のシストの形成が、海洋環境と生物の特性にどのようにかかわっているかを調べるために、海域環境条件とともにシスト形成過程における藻体の生化学的変化について検討した。瀬戸内海で良く見られるシャットネラ・アンテイーカ、アレキサンドリウム・カテネラおよびスクリップシエラ・トロコイデアの3種についてそれぞれの増殖過程における有機態炭素・窒素、全リンおよびATPの細胞内含有量の変化を追跡した。細胞内ATPは、培地に藻体を接種後数時間は減少傾向を示し、その後対数増殖の初期には急増した1細胞当たりそれぞれ20-30pg、5-7pg、3-4pgに至った。その後対数増殖の中期以降再び減少し、定常期にはそれぞれ1/2ないしは1/3のレベルで推移した。接種直後のATPの減少は、細胞外有機物の欠乏が原因と考えられ、培養液から透析して得た、低分子および高分子有機物を添加するとATPレベルが上昇することを見いだした。また、有機物の減衰についても詳細な知見を得たので、これらの成果を3編の論文にまとめ現在投稿中である。
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