1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454101
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 茂男 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (40109509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 利男 北海道大学, 獣医学部, 助手 (20176895)
|
Keywords | vascactive imtestinal peptide / イヌ肝臓 / VIP受容体 / パラサイロイドホルモン受容体 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
VIP受容体タンパク質分離の過程でVIP受容体遺伝子がクローニングされたので,受容体分離実験を中止し,直接遺伝子クローニングを実施した。イヌ肝臓のVIP受容体のVIP認識部位はいままで報告されたVIP受容体と大きく異なり,イヌ肝臓VIP受容体はVIP受容体の亜型である可能性があるので,この受容体の遺伝子クローニングを行った。Sreedharanら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,4986)によりヒトリンパ球のcDNAライブラリーからVIP受容体をコードするcDNAがクローニングされたので,これよりプライマーを合成しPCR法による遺伝子増幅を行った。しかし,Ishiharaら(neuron,1992,8,811-819)が,ヒトリンパ球からクローニングした遺伝子と類似したcDNAとラット肺から新しいVIP受容体タンパク質のcDNAをクローニングし,前者のタンパク質にはVIP結合能がないことを示した。そこで,VIP結合特性が大きく異なるイヌ肺臓VIP受容体の遺伝子をクローニングするため,ラット肺VIP受容体cDNAより再度プライマーを合成し,ラット肺臓VIP受容体をコードするcDNAを鋳型としてPCR法により遺伝子増幅をおこないプローベを作成した。イヌ肝臓cDNAライブラリーのスクリーニングの結果,4個の陽性クローン(約1-1.5Kb)を得た。その中の1クローン(#35)はラットパラサイロイドホルモン受容体遺伝子と高度なホモロジーを有していた。#102クローンはラットVIP受容体遺伝子の膜貫通領域(M1)と類似のアミノ酸配列をもつことが明かとなった。残りのクローン#201と#513に関してはアミノ酸の類似性は余り大きくなかった。#102クローンがイヌVIP受容体遺伝子をコードしている可能性が考えられるため,さらにデリーションクローンを作成し,この遺伝子の全塩基配列を調べている。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Toshio Ohta: "Effects of vasoactive intestinal peptide (VIP) on contractile responses of smooth muscle in rat stomach." British Journal of Pharmacology. 102. 621-626 (1191)
-
[Publications] Toshio Ohta: "The inhibitory action of cyclic AMP on responses to carbachol dependent on calcium in rat gastric smooth muscle." Journal of Physiology (London). 453. 367-384 (1992)