1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454108
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
徳力 幹彦 山口大学, 農学部, 教授 (60012001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 直己 山口大学, 農学部, 助手 (20210982)
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Keywords | 多裂筋運動ニューロン / 最長筋運動ニューロン / 腸肋筋運動ニューロン / 外腹斜筋運動ニューロン / 腹直筋運動ニューロン / ネコ / 細胞内記録 |
Research Abstract |
1.軸上体幹筋と軸下体幹筋の運動ニューロンの間に四肢の伸筋と屈筋の間に認められるような相反性神経支配はほとんど存在しなかった。 2.3種類の軸上筋のなかで、多裂筋運動ニューロンのシナプス応答は最長筋と腸肋筋の運動ニューロンのそれとは異なる反応を示した。 3.外腹斜筋運動ニューロンは呼吸と同期して発火するものが存在したが、腹直筋運動にはそのような特徴は存在しなかった。 4.左右の軸上筋運動ニューロンの間には交叉性IaIPSPの存在しないことを追認できたが、左右の軸下筋運動ニューロンの間にも交叉性IaIPSPの存在しないことを明らかにすることができた。 5.背側ならびに腹側の皮膚神経からの入力は、いずれの運動ニューロンに対してもEPSP反応が圧倒的に多かった。 6.HRP染色法により、体幹筋運動ニューロンは第一脊髄節内に広く分布していることが明らかになった。軸上筋運動ニューロンは軸下筋運動ニューロンよりも腹側部に存在し、腰多裂筋運動ニューロンはもっとも内側に存在した。また、運動ニューロン細胞体の大きさの分布を調べた結果、肢の運動ニューロンに認められるα運動ニューロンとγ運動ニューロンの分離は、体幹筋運動ニューロンでは認められなかった。 7.第2腰髄節に入る左右の筋神経(腰多裂筋、腰最長筋、腰腸肋筋)と左右の皮膚神経(背側皮膚神経、腰側皮膚神経)を電気刺激した結果、第1腰髄節の体幹筋運動ニューロンに対する、これら末梢神経のシナプス応答は、EPSP反応が優勢であった。
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