1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454108
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
徳力 幹彦 山口大学, 農学部, 教授 (60012001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 直己 山口大学, 農学部, 助手 (20210982)
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Keywords | ネコ / 体幹筋 / 運動ニューロン / シナプス反応 |
Research Abstract |
27頭のネコをαクロラロース麻酔下で、第1腰髄節に入る左右の5種類の筋神経(多裂筋、最長筋、腸肋筋、外腹斜筋、腹直筋の神経)と2種類の皮膚神経(背側皮膚神経、腹側皮膚神経)をそれぞれ電気刺激し、その結果生ずる体幹筋(多裂筋、最長筋、腸肋筋、外腹斜筋、腹直筋)の運動ニューロンの反応を細胞内記録により調べた。 この結果、同側の、多裂筋神経と最長筋運動ニューロン、最長筋神経と腸肋筋運動ニューロン、外腹斜筋神経と腹直筋運動ニューロンの間には単シナプス性興奮経路が存在した。これらは解剖学的に隣接する筋同志であり、体幹筋では隣接する筋と筋の間に単シナプス経路が存在するという特異なパターンが認められたことになる。αクロラロース麻酔ネコの髄節内シナプス応答は、脊髄ネコのそれと比べると、複雑であった。すなわち、ほとんどの経路で、多シナプス性興奮経路が優勢であったものの、脊髄ネコの場合と比較すると多シナプス性抑制反応が多く観察され、同側の、外腹斜筋神経から多裂筋運動ニューロン、多裂筋神経から最長筋運動ニューロンに至る経路、および対側の、外腹斜筋神経と腸肋筋神経から最長筋運動ニューロン、腹直筋神経から腸肋筋神経に至る経路では、多シナプス性抑制反応が優勢となった。外腹斜筋と腹直筋の運動ニューロンでは、刺激神経の刺激強度を増加しても無反応を示す例が増加した。左右の筋神経と運動ニューロンの間では、脊髄ネコの場合と同様、2シナプス性IaIPSPは観察されなかった。皮膚神経からの入力は、同側では多シナプス性興奮性反応が優性であったが、対側の腹側皮膚神経から多裂筋、最長筋、腸肋筋に至る経路は多シナプス性抑制反応が強く認められた。 αクロラロース麻酔ネコと脊髄ネコの相違は、αクロラロース麻酔ネコでは脳および脊髄上部からの下行性入力が存在しているということである。αクロラロース麻酔ネコの体幹筋運動ニューロンでは、脊髄ネコのそれと比べて、多シナプス性抑制反応や無反応が増加したということは、脳からの下行性経路は髄節内の反応を抑制する傾向が強いということを示唆している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakata,A.,Jouzaki,A.,Tokuriki,M.: "Crossed and uncrossed segmental synaptic effects on obliquus…" Journal of Veterinary Medical Science. 56. (1994)
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[Publications] Nakata,A.,Jouzaki,A.,Hirata,N.,Tokuriki,M.: "Crossed and uncrossed segmental synaptic effects on rectus……" Journal of Veterinary Medical Science. 56. (1994)