1993 Fiscal Year Annual Research Report
頸下浸水時のヒトの口渇・飲水抑制に及ぼす液性因子及び圧受容器の関与
Project/Area Number |
03454138
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health |
Principal Investigator |
白木 啓三 産業医科大学, 医学部, 教授 (00035453)
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Keywords | 頸下浸水 / 脱水状態 / AVP / 循環血液量 / 細胞外液 |
Research Abstract |
最近の研究により我々はヒトを中性温度にて頸まで浸水(頸下浸水)させると尿量が増加し、また脱水状態のヒトでは口渇感が消失することを明きらかにしてきた。この研究の目的は脱水により強い口渇を誘発させた被験者を頸下浸水させた時の口渇の消失の機序を解明することによりヒトの飲水行動に関与する因子を解明することにあった。 方法:健康な男子被験者10名を使い35℃の人工気候室で65%最大運動量(自転車エルゴ メータ)を2時間負荷して脱水状態を再現した(体重4%減少、血漿浸透圧10mOsmol/kg上昇)。水温34.5℃(中性水温)のタンクにて頸下浸水を3時間行いアナログスケール法によって、口渇の程度を測定した。この間循環血液量、血漿浸透圧、血液のAVP、アルド ステロン及びANPの変動を測定した。また腎機能の変化を推定するために、尿量,GFR、クリアランス、及び電解質排泄量を測定した。 結果:頸下浸水により脱水時の口渇は軽減するが、血症浸透圧は上昇したままで低下しなかった。頸下浸水時の生理的な反応として必ず観察される尿量の増加が脱水時には消失した。しかしANPの増加AVPおよびアルド ステロンの低下は見られた。この時循環血液量が上昇し頸下浸水中高値が維持された。 結論:以上の結果より脱水時の口渇の消失には細胞性(血漿浸透圧やホルモン)よりも細胞外性(循環血液量、細胞外液)の関与が大きいことが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.SAGAWA: "Effect of dehydration on thirst and drinking during immersion in men." J.Appi.Physiol.128-134 (1992)
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[Publications] S.Sagawa: "Effect of water temperature on renal and endocrine responses to head-out immersion(HOl)." FASEBJ.6. A1838 (1992)
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[Publications] J.E.Greenleaf: "Effect of water temperature on cardiovascular responses to head-out immersion(HOl)." FASEBJ.6. A1838 (1992)