1991 Fiscal Year Annual Research Report
高齢期の生理機能および老化に及ぼす運動の影響に関する疫学的研究
Project/Area Number |
03454211
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
柳川 洋 自治医科大学, 医学部, 教授 (30077169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 委由 自治医科大学, 医学部, 講師 (70173440)
佃 篤彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (00227381)
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Keywords | 体力 / 健康増進 / 運動 / コホ-ト研究 / 患者対照研究 / 食生活 |
Research Abstract |
1.健康増進センタ-受診者の追跡 全国7ケ所の健康増進センタ-を1982年から1987年まで受診した7,286名について1991年3月まで追跡調査した。アンケ-ト調査により6,214名が追跡できた。このうち転出により1度も生存、死亡の情報が確認できなかった240名を除いた5.974名について、調査開始時の体力検査成績(握力反復横跳び、垂直跳び、立位体前屈、上体おこし)および臨床検査成績(皮下脂肪厚、血糖、血清総コレステロ-ル、血圧、%肺活量)について追跡終了時における死亡の相対危険を計算した。 その結果、全死因による死亡の相対危険が高い体力検査成績は、反復横跳び低値、垂直跳び低値、上体おこし低値であった。このうち死因が心血管疾患のみについてみると、垂直跳び低値のものの相対危険が高い。また、全死因による死亡の相対危険が高い臨床検査成績は、血糖値120mg/d1以上であった。死亡原因が心血管疾患のみについてみると、血糖値120mg/d1以上、血清総コレステロ-ル240mg/d1以上、境界域高血圧・高血圧のものの相対危険が高い。以上より、健康増進センタ-受診者の追跡調査を実施し、男では体力検査成績、臨床検査成績と全死亡、心血管疾患死亡の関連が示唆された。 2.食生活の体力総合水準への影響の測定 健康増進センタ-を利用した1,015名を対象に、6項目の体力テストの5段階評価を行い、その値を総合化して、総合体力水準を計算した。この値と質問票によって得た食生活状況との関係を観察した結果、体力水準の高いものは、エネルギ-、タンパク質、脂肪、カルシウム、ビタミンA、B1、B2、C、の摂取量が多い、摂取食物では、肉類、緑黄色野菜が多く、両者が密接な関係を有することがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 柳川 洋: "動脈硬化の危険因子とそのライフスタイル、運動" 現代医療. 23. 901-906 (1991)
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[Publications] 柳川 洋: "運動と動脈硬化性疾患に関する調査、オ-バ-ビュ-" 現代医療. 24. 525-528 (1992)
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[Publications] 藤田 委由: "老化と日常生活" 現代医療. 24. 557-560 (1992)
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[Publications] 柳川 洋: "高血圧の基礎から臨床まで" 診断と治療社, 58 (1991)