1991 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウィルス(HCV)の変異の解析とワクチン開発への考察
Project/Area Number |
03454228
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
有馬 暉勝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10116428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 栄樹 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (70238856)
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Keywords | C型肝炎ウィルス(HCV) / RNAウィルス / 変異 / HCV抗体 / PCR法 |
Research Abstract |
HCVはRNAウィルスであり、変異が多いことが指摘されている。このHCVの変異は、急性肝炎からの慢性化への機序をはじめとして、C型肝炎の種々の病態に関与している可能性だけでなく,HCV抗体検出系の確立にも重要な意味を有する。したがって、本研究では、HCV変異性の検討を、HCV genomeの種々の領域を用いたPCR法や、HCV抗体測定系を用いて行なった。 (1)HCV変異性の検討(PCR法):PCR法に際して、用いるプライマ-によりHCV・RNAの検出率が異なった。NSー5領域に比して、非翻訳領域と用いるとHCV・RNAの検出率は高く、非翻訳領域は変異が少ないことが確認された。また、PCR法自体も従来のRT法よりもnested法の方が検出率が高かった。 (2)HCV変異性の検討ーワクチン開発への考察:研究代表者がクロ-ニングによりえているHCV遺伝子のいくつかの領域を用いて、HCV抗体測定系を作製し、中和拡体の有無等について検討した。コア領域由来のS29,NS3領域由来のS4,さらにはこのS29+S4に対する拡体の存在とC型肝炎患者血清を用いて測定した。S29+S4では従来のロア領域に由来するNー14抗体測定系よりもはるかに高率にl/a95%にHCV拡体が検出された。中和抗体の存在については急性C型肝炎について次年度更に検討をすすめたい
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[Publications] 庄 幸彦,霜出 義輝,桶谷 真,三浦 力,坪内 博仁,有馬 暉勝: "C型肝炎ー診断と診療の展望" 消化器外科. 14. 1725-1731 (1991)
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[Publications] 田中 景一,坪内 博仁,有馬 暉勝: "トランスアミナ-ゼ" 綜合臨床. 40. 1485-1489 (1991)
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[Publications] 庄 幸彦,坪内 博仁,有馬 暉勝: "新しいC型肝炎ウイルス関連抗原抗体系" 医学のあゆみ. (1992)
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[Publications] 坪内 博仁,有馬 暉勝: "輸血歴のある肝障害の考え方" 日本醫事新報社. (1992)
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[Publications] 坪内 博仁,有馬 暉勝: "ウィルス性肝炎" 南江堂. (1992)