1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454234
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
北村 諭 自治医科大学, 医学部, 教授 (60010427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 達也 自治医科大学, 医学部, 講師 (40225719)
大野 彰二 自治医科大学, 医学部, 講師
小林 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (90195785)
菅間 康夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (20187636)
杉山 幸比古 自治医科大学, 医学部, 助教授 (70183415)
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Keywords | 人工肺 / アラキドン酸 / 肺胞マクロファージ / 血管内皮細胞 / ロイコトリエン / プロスタグランジン / トロンボキサン / エンドセリン |
Research Abstract |
2年間の研究期間に肺胞マクロファージと血管内皮細胞に関して代謝機能の基礎的研究が行われた。 肺胞マクロファージに関しては、モルモットの気菅支肺胞洗浄液から得られる肺胞マクロファージを用いたアラキドン酸代謝の検討を行った。アラキドン酸(20μM)とカルシウムイオノフォアA23187(20μM)により37℃、5分間の反応で上清中にはロイコトリエンB_4,5-HETEなどが高速液体クロマトグラフィーで検出された。またHHTも多量に認められるところから、トロントボキサンA_2の産生も示唆されたこれらの物質は白血球遊走・気管支平滑筋収縮作用を有することから肺の機能において肺胞マクロファージのアラキドン酸代謝の重要性が明かとなった。 血管内皮細胞に関してはロイコトリエン、ニコチン、エラスターゼなどによる影響を検討した。ロイコトリエンB_4,およびD_4は血管内皮細胞からのプロスタグランジンI_2,トロンボキサンA_2,の放出を促した。ニコチンは比較的高濃度で血管内皮細胞からのプロスタグランジンI_2,トロンボキサンA_2,エンドセリン,などの産生を抑制した。エラスターゼは一層の培養血管内皮細胞の透過性を亢進させた。 これらの結果から血管内皮細胞は種々の刺激に対してプロスタグランジン トロンボキサン、エンドセリン、などの産生・放出機序、あるいは抑制機序を介して血球遊走、血管および気管支平滑筋収縮・拡張反応を調節している可能性が示唆された。
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