1991 Fiscal Year Annual Research Report
支持細胞と接着して増殖する末熟骨髄性白血病細胞株を用いた造血幹細胞
Project/Area Number |
03454260
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土屋 滋 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (30124605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯岸 正好 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (20211592)
佐藤 徹雄 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (90170761)
今野 多助 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (00004846)
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Keywords | 末熟骨髄性白血病細胞株 / 支持細胞依存性 / GMーCSF / 造血幹細胞 |
Research Abstract |
AMLーAD1細胞は線維芽細胞の存在下に、安定した試験管内増殖を続けている。線維芽細胞を除去した培養系では、約3日の経過でAMLーAD1細胞は死滅する。放射線照射した線維芽細胞上のAMLーAD1細胞の増殖を、 ^3HーTdRの取り込みを用いることにより定量化し確認した。この実験系に抗GMーCSF抗体や抗ILー3抗体を共存させると、AMLーAD1細胞の増殖を抑制する。その抑制活性は抗GMーCSF抗体を用いた時のほうが強く、ほぼ完全にAMLーAD1細胞の増殖を抑制する。この事実はGMーCSFやILー3が、AMLーAD1細胞の増殖に深く関与していることを示唆している。実際GMーCSFやILー3を培養系に添加した際には、線維芽細胞の存在なくしてもAMLーAD1細胞は増殖を続ける事が明らかになった。cーkitリガンドを培養系に添加した場合は、一過性にAMLーAD1細胞に増殖を誘導するが、永続的な増殖を支持することは出来なかった。ノ-ザンブロット解析により、線維芽細胞が実際GMーCSFやILー3を産生しているか否かについて検討中である。AMLーAD1細胞をマウスに免疫し、細胞融合法により単クロ-ン抗体を作製する試みを続けている。求めている単クロ-ン抗体は、1)線維芽細胞とAMLーAD1細胞との接着を阻害するもの、2)GMーCSF依存性に増殖しているAMLーAD1細胞の増殖を阻害するもの、の2種類であるが、末だ陽性のクロ-ンは得られていない。フォルボ-ルエステルを培養系に添加することにより、AMLーAD1細胞の分化能を検索した。形態変化、表面マ-カ-の変化ともに認められず、この方法ではAMLーAD1細胞に分化誘導は出来ないことがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Masayoshi Minegishi: "Functional and molecular characteristics of acute Cymphoblastic cells with a mature Tーcell phenotype froma patient with Ataxia Telangiectasia" Leukemia. 5. 88-89 (1991)
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[Publications] Masayoshi Minegishi: "A Japanese family pedigree of patients with severe combined immunodeficiency disease with xーlinked inheritance" Jap.J.Human Genet.36. 137-142 (1991)
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[Publications] Shigeru Tsuchiya: "Bーlineage phenotype of lymphoblastoch cells from patients with xーlinked Agammaglosulinemia" Tohoku J.Exp.Meal.163. 289-294 (1991)