1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454265
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
竹下 研三 鳥取大学, 医学部, 教授 (90037375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 真澄 鳥取大学, 医学部, 助手 (70203198)
小枝 達也 鳥取大学, 医学部, 助手 (70225390)
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Keywords | 結節性硬化症 / 酸性グリア蛋白 / 細菌内毒素 |
Research Abstract |
結節性硬化症6例の患者の病変部から摘出した細胞を培養して、免疫蛍光抗体法および免疫組織化学的に検討した。細胞はしばしば大型で突起をもち通常の皮膚線維芽細胞と形態が異なっていた。また、一部には中間フィラメントの構成蛋白であるビメンチンとGFAPをもつことが明かとなった。すなはち、皮膚の腫瘍化された細胞にグリア細胞など限られた細胞にしか発現しない特異な蛋白が確認された。このことは、胚葉が出現する前に親からの、あるいは突然変異で生じた異常遺伝子がそれぞれの幹細胞に伝えられ、胎児期から生後のある期間、なんらかの外的・内的因子とにおいて細胞を異常成熟させる物質(特異なRNAもしくは蛋白?)を作り、細胞を線維性あるいは血管性、ときに悪性度のつよい組織に腫瘍化させていく病態が考えられよう。TSに奇形や神経芽細胞の移動障害がみられないことは多分にこの物質がDNA阻害作用のない物質であることを示唆している。はっきりしていることはそれが胎児期から血液や羊水中に存在していることであろう。Endotoxinが胎児グリア細胞の増殖を促進させることは、TSが胎児期から発症してくることを矛盾なく説明している。一方、TS胎児脳に見られる巨大細胞はGFAP,MBP,NSE染色に陽性反応を示し、astrocyteとoligodendrocyte両者の性格をもつ細胞成熟過程での異常を示している。 Stimulation of human fetal astrocyte proliferation by bacterial lipopolysaccharides and lipids A. Kato M, Ohno K, Takeshita K.Acta Neuropathol 1991; 45: 455-7. Expression of glial fibrillary acidic protein(GFAP) by cultured angiofibroma stroma cells from patients with tuberous sclerosis.Kato M, Katsumoto T, Ohno K, Kato S, Herz F, Takeshita K.Neuropath and Applied Neurobiol 1992; 18: 559-65.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kato M: "Stimulation of huaman fetal astrocyte proliferation by bacterial lipopolysaccharides and lipids A." Acta Neuropathol. 45. 455-457 (1991)
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[Publications] Kato M: "Expression of glial fibrillary acidic protein (GFAP) by cultured angiofibroma stroma cells from patients with tuberous sclerosis." Neuropath and Applied Neurobiol. 18. 559-565 (1992)