1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454276
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小川 秀興 順天堂大学, 医学部・皮膚科, 教授 (30053151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 龍介 順天堂大学, 医学部・皮膚科, 助手 (70175214)
高森 建二 順天堂大学, 医学部・皮膚科, 助教授 (40053144)
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Keywords | 毛成長 / 毛母細胞 / 器官培養 / 細胞培養 / 成長因子 / ホルモン / 薬剤 / 毛ケラチン |
Research Abstract |
1.ヒト毛包組織器官培養系に対する各種成長関連因子の影響の検討 (1)培養条件を31℃,95%O_2ー5%CO_2とし、培地にRPMI1640を用いることにより、形態学的にもDNA合成的にも、培養96時間まで無血清器官培養が可能であることが明らかとなった。 (2)上記無血清器官培養法を用いて、各種成長関連因子の毛球部構成細胞のDNA合成に及ぼす影響を検討したところ、i)epidermal growth factor(1ng/ml)、gamma interferon(50u/nl)、dihydroteststerone(1×10^<-8>M)は、軽度ながらもDNA合成の抑制傾向を示し、ii)doxorubicin(10μg/ml)、cytosine arabinoside(1μg/ml)、tetradecanoyl phorbolacetate(1ng/ml)では、著しいDNA合成の抑制を示した。iii)basic fibroblast growth factor(1ng/ml)、hydrocortisone(0.1μg/ml)、cyclosporinーA(1μg/ml)は、明らかな影響を与えなかった。一方、iv)minoxidil(1×10^<-10>M)とminoxidil sulfate(1×10^<-10>M)では、軽度ながらもDNA合成を促進することが明らかとなった。 以上より、ヒト毛包組織無血清器官培養法は、毛成長制御機構を解明する上で有用な手段であることが示唆された。 2.毛母細胞の培養系の確立および細胞特性の解明 ヒト毛包より毛球部だけを取出し、毛球部構成細胞の細胞培養が可能となった。形態的には表皮細胞に類似した細胞群であり、継代培養も可能である。現在、数種の抗サイトケラチン抗体を用い、毛ケラチンの発現を指標として、毛母細胞であることの証明と、その培養条件を検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ryusuke Imai,Yuko miura,Kouki Mochida,Toshimasa Jindo,Kenji Takamor.and Hideoki Ogami: "Organ culture conditions of human hair follicles." Journal of Dermatological Science. 3. (1992)
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[Publications] Ryasuke Imai,Toshimasa Jindo,Yuko Miura,Kouki Mochida,Kenji Takamori and Hideoki Ogawa: "Organ culture of human hair follicles in serumーfree media:Effect of growth factors,hormones and dngs on DNA synthesis in hair bulb cells" The Journal of Investigative Dermatology.
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[Publications] 今井 龍介,神藤 敏正,三浦 優子,持田 耕己,高森 建二,小川 秀興: "ヒト毛包組織の器官培養法" 順天堂医学. 37. 535-541 (1992)