1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454328
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
久保 良彦 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70000990)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 博希 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00240309)
田中 邦雄 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20041840)
|
Keywords | 内皮細胞 / 磁場 / 静脈グラフト狭窄 / 内膜肥厚 / 再内皮細胞化 / 内皮細胞培養 |
Research Abstract |
1.In-vivo磁場発生装置の試作 培養内皮細胞に対するある程度の磁場の効果がとらえられたことから生体に移植された代用血管へ応用すべく、任意の方向から曝露可能な磁場発生装置を設計、試作した。しかし今回は、生体内に移植された代用血管への磁場の効果とその条件がまったく不明であることから固定型とはせず、基礎検討同様表面磁力2800ガウスの希土類コバルト磁石4個の組み合わせによる磁極をヨーク内で対抗させるH型磁石を作成した。これにより同様に約420ガウスの磁場を曝露可能とした。 2.イヌ頚動脈移植自家静脈グラフトへの応用 今回試作された磁場発生装置の規模の点で、イヌ腹部大動脈では、磁場曝露の正確さに疑問が持たれたため照射の容易なイヌ内頚動脈への自家静脈移植とし、静脈グラフトは口径の等しい前肢皮静脈をreverse移植し、それに対する磁場曝露の効果を検討した。雑件4頭を用いて移植後4日目からバルビタール麻酔下に隔日または連日で合計5回照射し、10日目でグラフトを摘出した。対照を得るため両側頚動脈に移植し一側のみに照射する方法でなお検討をすすめている。 3.研究結果 4頭平均の再内皮細胞化率は、84.5%で、これまでの研究では得られた70%(10日目)をやや上回る結果を得た。現在なお短期例について検討を進めているが、昨今雑犬の入手が困難を極めており研究を予定どうり推進し得なかった。 4.まとめ 照射条件の解明、とりわけin-vivoで種々の再建部位における照射条件の検討が必要であるが、磁場照射による内皮細胞再生促進効果は、大いに期待されるものと思われる。
|
Research Products
(2 results)