1991 Fiscal Year Annual Research Report
急性呼吸不全における肺毛細管静水圧とその操作に関する研究
Project/Area Number |
03454370
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
豊岡 秀訓 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (80010362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天羽 敬祐 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (30045992)
横山 訓典 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00014176)
槙田 浩史 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20199657)
宇田川 友之 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80213429)
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Keywords | 呼吸不全 / 肺毛細管圧 / Garr定数 / 肺動脈閉塞法 |
Research Abstract |
麻酔下の実験動物(犬)を用い、肺毛細管静水圧およびGarr定数を肺動脈閉塞法で測定するための方法を開発した。全身麻酔人工呼吸下にて左開胸を行った動物の左下肺葉気管支に挿管して独立に換気を行い、一方、左下肺葉肺動脈にカニュレ-ションを行った、肺動脈本管より導いた血液によりColeーPalmer社製ポンプを用いて一定流量(200ml/分)による分離潅流を行った。左下肺葉動脈の直前に電磁弁を介在させ、電磁弁の更に末梢に圧トランスジュ-サを配置し、電磁弁解放状態にて潅流により発生する左下葉肺動脈圧を持続的に測定した。この圧は記録紙に描かせるとともに高速A/D変換器を介してコンピュ-タにストアできるようにした。肺毛細血管圧は電磁弁をコンピュ-タ制御により閉じることにより左下葉肺動脈流を急速に遮断した後の内圧の変化をコンピュ-タに読み込み、これを2コンパ-トメント解析することにより自動的に求めた。Garr定数は別にカニュレ-ションして求めた左房圧を用い、平均肺動脈圧と肺毛細管圧とから計算で求めるようにした。 以上のシステムの開発後、低酸素性肺血管収縮(HPV)反応時の肺血管抵抗、肺毛細管圧の測定を行った。左下肺葉を95%窒素5%炭酸ガスで換気すると、肺動脈圧が上昇した(いわゆるHPV反応)が、このとき肺毛細管圧は酸素による換気時に比較し上昇していることが認められた。更に、左下葉気管支への稀塩酸注入、エンドトキシン静注による肺障害各モデルにおける肺毛細管圧変化の実験に着手した。
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