1991 Fiscal Year Annual Research Report
肝移植時のVenoーVenous Bypass流量を決定する因子に関する研究
Project/Area Number |
03454377
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
外 須美夫 九州大学, 医学部, 講師 (60150447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 浩嗣 九州大学, 医学部, 助手 (50224077)
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Keywords | 内臓血流 / 交感神経活動 / カルミトニン遺伝子関連ペプチド / 低酸素血症 / 高炭酸ガス血症 |
Research Abstract |
内臓血管床の血流を規定する内臓交感神経活動の記録を今回購入した日本光電社製神経活動電位測定装置を用いて行ない、血圧の変化に伴う動脈圧受容体反射を介した交感神経活動の変化を検討した。カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の動脈圧受容体反射に及ぼす影響を検討するために、家兎を用いて、CGRP静脈内投与時の血圧低下に対する動脈圧受容体からの求心性神経活動(大動脈神経)、遠心性交感神経活動(内臓交感神経活動)の変化をニトロプルシッド投与時の変化と比較した。その結果、次のような事実を得た。血圧低下に対する大動脈神経活動の減少の程度はCGRPとニトロプルシッドで差がなかった。内臓交感神経活動はCGRP(12〜120pM/kg/min)によって血圧を5、10、15、20mmHg低下させたとき、それぞれ83、195、246、343%増加させた。これらの増加はニトロプルシッド投与による増加より有意に大であった。CGRPによる内臓交感神経活動の増加はフェニレフリンによる血圧の回復によって消失した。また、動脈圧受容体圧射と心肺圧受容体反射の求心路の遮断によっても消先した。これらの結果より、CGRPはニトロブルシッドと比較して、動脈圧受容体反射を介する遠心性内臓交態神経活動の増加を亢進することが示唆された。本研究の結果は現在American Journal of Physiologyに投稿中である。 また、内臓血流分布を犬を用いて検討した結果、位酸素状態では内臓血流から非内臓血管床のへの再分布が起こり、高炭酸ガス血症状態では非内臓血床から非内臓血管床への再分布が起こり、高炭酸ガス血症状態では非内臓血血管床への血流再分布が起こることがわかった。
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