1992 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔ガス汚染空気の活性炭ベルトによる新浄化法の研究
Project/Area Number |
03454381
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
新井 豊久 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10084568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 啓 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40179015)
浦野 博秀 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (60021432)
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Keywords | 麻酔ガス汚染 / 汚染防止対策 / 活性炭 / 汚染空気浄化 / 手術室の環境 / 麻酔ガス吸着 |
Research Abstract |
前年度、既に予備実験で、各種活性炭に対する検討を施行し、笑気、ハロセン、エンフルランに対する等温吸着曲線及び破過曲線を求めて、一連の研究結果から、我々の目的には、形状から言っても、活性炭線繊クラクティブが最良であることを決定した。そこで新製品のクラクティブFT-300-20を購入し、本装置のエンドレス・ベルトに組み込むことにした。本年度は、この活性炭ベルトによる浄化装置の試作品が完成し、平均3ppm弱のハロセンと平均50ppm弱の笑気、又は平均30ppm弱のセボフルレンと平均150ppm弱の笑気の模擬手術室汚染空気を作り、それぞれこの装置にフレキシブルダクトをつなぎ、その中に小型換気装置を用いて0.82m^3/minの風量で導入し、この装置の性能を調べた。最初、活性炭ベルトのスピードは180cm/minであった。更に、この装置の性能を向上させる為、活性炭ベルトに対する冷風の温度を室温より下げる様にしたり、活性炭ベルトを通すダクト開口部の気密性を高めたり、汚染空気が活性炭ベルトに添って流れるように誘導板を新設したりして、改良に改良を重ねた。又、活性炭ベルトのスピードも15〜180cm/minと7段階に変化させて研究を追加すると、この模擬汚染空気の風量では150cm/minが最良で、ベルトのスピードには至適スピードがあることが判明した。 本研究で、この新浄化装置が実用装置として大体の目途はついたが、笑気に対する浄化がFT-300-10を用いた予備実験の時より効率が悪く、本年度にクラクティブFT-300-10を購入し、更に、これをエンドレス・ベルトに二重に重ねた構造に改良し、今後も研究を続けて行きたい。予定していた消毒薬汚染空気の実験は、残念ながら測定器が故障して出来なかったが、これも将来行う所存である。
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