1994 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト前立腺癌の増殖特性に関わる遺伝子群の解明とそれに基づく治療法開発の研究
Project/Area Number |
03454388
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
執印 太郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80179019)
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
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Keywords | ヒト前立腺癌 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / 増殖因子 |
Research Abstract |
ヒト前立腺癌組織における癌抑制遺伝子P53とRB遺伝子の構造異常の有無と、その異常の頻度をRNA-SSCP法にて分析した。 現在まで25例の前立腺癌症例と7例の前立腺肥大症、3例の正常ヒト前立腺組織につき、P53は全coding region、RB遺伝子はExon 1-23につき分析した。 その結果、P53についてはヒト前立腺癌で25例中4例(16%)に突然変異が見つかった。前立腺肥大症、正常ヒト前立腺の例10例では、変異は認めなかった。 4例の突然変異は3例が点突然変異、1例が塩基の欠失であり、変異の部位はExon3が1例、Exon4-7が3例であった。変異を認めた症例の新鮮例における臨床像との相関では、分化度別では低分化型で6例中3例、中分化型で8例中1例、高分化型で5例中0例と低分化前立腺癌で有為に頻度が高く、Stage別ではStageC,D群に10例中3例、B群で10例中1例と、進展度が高い症例に認められた。これらよりP53遺伝子の変異は、ヒト前立腺癌の臨床癌での後期のprogressionの過程にかかわることが示唆された。 RB遺伝子の変異はヒト前立腺癌のみ25例中4例(16%)に認められた。2例が点突然変異、2例が塩基の欠失であり、変異の領域はT抗原結合領域が2例と、その他の領域が2例であった。分化度別では特に傾向はなかったが、Stage別ではStageBで10例中2例の変異が認められ、P53よりは、より前のprogressionの過程に関与することが示唆された。また、再燃癌6例中2例にRB遺伝子の変異が見つかり、再燃現象への何らかの関与が示唆される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 窪田吉信: "泌尿器科領域における癌遺伝子・がん抑制遺伝子" 臨床泌尿器科. 48(in press). (1994)
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[Publications] 窪田吉信: "尿路性器癌の発生と進展における癌遺伝子" 泌尿器外科. 6. 495-500 (1993)
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[Publications] Miyamoto.H.et al.: "Analysis of PS3 gene mutations in primary human bladder cance" Oncology Research. 5. 245-249 (1993)
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[Publications] Sakai,N.et al.: "Statistically significant expression of B-mybin clinically advanced human renal carcinoma" Int.J.Oncology.2. 419-423 (1993)