1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454427
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
春日井 昇平 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70161049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 俊一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80187400)
須佐見 隆史 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80179184)
大井田 新一郎 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10114745)
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Keywords | 老化 / グルココルチコイド / 骨 / 骨髄組織 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
本研究の基礎となる培養骨髄細胞の骨形成系であるが、骨様の組織を形成させるためには、培養系に合成のグルココルチコイドである10nMのデキサメタゾンを加える必要がある。一方、グルココルチコイドを生体に投与すると、骨量が減少することが知られている。他のグルココルチコイド(Hydrocortisone,Predonisolone,Triamcinolone等)及びAldosteroneを用いて実験を行なったところ、他のグルココルチコイドを用いても、骨様組織の誘導は起き、グルココルチコイドの作用の強い薬物ほど骨誘導作用は強かった。また、この場合に培地中に添加するグルココルチコイドの濃度は血中の生理的濃度に対応した濃度であると考えられる。さらに、培地中に加えるグルココルチコイドの量を増加させるとin vitroにおける骨様組織の形成量は、in vivoにおいて見られる現象と一致して減少した。またステロイド構造を持つ、性ホルモンには単独では骨様組織形成はみられなかった。 骨髄組織中には骨芽細胞に分化する能力を持った前駆細胞が存在しており、加齢に伴いこの前駆細胞の数が減少していくことが推定される。そこで、老齢ラット(二歳齢)の長管骨より骨髄細胞を調整し、希釈をおこない種々の細胞濃度で培養した。その結果骨様組織を形成するためには、老齢ラットの場合若齢ラットに比較して数十倍多くの細胞を必要とした。このことより、骨髄中に存在する骨芽細胞の前駆細胞の数が、老齢ラットにおいては数十分の一に減少していることが示唆される。このことは、骨粗鬆症の成因および治療法を考えるうえで重要な情報であると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Kasugai and H.Ogura: "Bone induction by steroid hormones in bone marrow cell culture" Journal of Dental Research. (1992)
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[Publications] S.Kasugai and H.Ogura: "Bone formative experimental system using bone marrow stroma cells:A study of effects of steroid hormones" Japanese Journal of Pharmacology. 58,Suppl.26 (1992)