1993 Fiscal Year Annual Research Report
各種GTR材の親和性に関する評価検討(ヒト骨芽細胞及び線維芽細胞を用いた評価系の確立)
Project/Area Number |
03454443
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
池田 克己 明海大学, 歯学部, 教授 (50049350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳 順一 明海大学, 歯学部, 助手 (60227105)
栗原 徳善 明海大学, 歯学部, 講師 (10186512)
渡辺 幸男 明海大学, 歯学部, 助教授 (90118589)
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Keywords | 歯周組織再生誘導(GTR)法 / 骨芽細胞 / フィブロネクチン / コラーゲン / 接着タンパク |
Research Abstract |
歯周組織再生誘導(GTR)法のバリアーに用いられる各種新素材(PTFE膜とMillipore^<【.encircledR.】>膜)の骨への直接的な作用の一端を明らかにしたいために、ヒト骨芽細胞様細胞(MG63)を用いin vitroでこの細胞がGTR膜と接する領域において産生する接着性タンパクの動態を経時的に検討した。すななわち当該部におけるフィブロネクチン、I型およびIII型コラーゲンについて免疫抗体法により蛍光染色を行った。この蛍光組織化学染色標本を介し、これを蛍光画像解析装(ACAS)を用い検討した。その結果(1)コントロール実験条件下では、骨芽細胞MG63はフィブロネクチン、I型およびIII型コラーゲンモノクローナル抗体に反応する。(2)Gore-Tex^<【.encircledR.】>膜(PTFE膜)およびMillipore膜とも、フィブロネクチンの平均蛍光量やその局在領域は、培養3日より6日で減少する蛍光がみられた。(3)Gore-Tex^<【.encircledR.】>膜およびMillipore^<【.encircledR.】>膜周期のI型コラーゲンの平均蛍光量やその局在領域は、培養日数の経過とともに上昇する傾向をみた。(4)Gore-Tex^<【.encircledR.】>膜およびMillipore^<【.encircledR.】>膜周囲のIII型コラーゲンの平均蛍光量やその局在領域は、I型コラーゲンと同様に培養日数の経過とともに上昇する傾向をみた。(5)フィブロネクチン、I型およびIIIコラゲンの産生において、Gore-Tex^<【.encircledR.】>膜およびMillipore^<【.encircledR.】>膜間で差は認められなかった。 以上の結果から、骨芽細胞が組織再生誘導に用いる膜に接する領域でのフィブロネクチン、I型およびIIIコラーゲン等の接着タンパクが働き、膜周囲の細胞機能の調節に関与していることが示唆された。
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