1991 Fiscal Year Annual Research Report
三次元組織像に基づくインプラント界面の新しい生体力学解析システム
Project/Area Number |
03454450
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
赤川 安正 広島大学, 歯学部, 助教授 (00127599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田本 昌良 広島大学, 歯学部, 助手 (70231040)
佐藤 裕二 広島大学, 歯学部, 助手 (70187251)
大春 慎之助 広島大学, 理学部, 教授 (40063721)
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Keywords | 純チタン / ハイドロキシアパタイトコ-ティング / ジルコニア / 三次元組織構築 / 骨ーインプラント界面 / 生体力学解析システム |
Research Abstract |
平成3年度は,日本猿成猿の6頭の(I_2)/(M_1P_2P_1)|(I_2)/(P_1P_2M_1)を抜歯し,3カ月間の治癒期間後,同部に2回法を想定した純チタン,ハイドロキシアパタイトコ-ティング,1回法のジルコニア(それぞれ以下純Ti,HA,Zrと略す)の各インプラントを植立した。全てのインプラントには上部構造物を装着せず,3カ月間安静状態を確保した。その後,直ちに屠殺する群(A群,5頭)と上部構造物を装着し機能圧を3カ月間負荷する群(B群,1頭)の2群に分けた。観察期間終了後動物を屠殺し,インプラントを含む周囲顎骨を摘出し,そのX線写真を撮影した。その結果,Zrに関してはインプラント顎部周囲にV字状の骨吸収を認めた。この原因は,固形飼料を与えたため摂食時に機能圧が負荷され臨床的安静状態が充分に確保できなかったためと考え,Zrについては再度成猿2頭を用いて追加の実験を準備している。残る純TiとHAについては,組織ブロックの作製を完了した。そのうちHA1本については,購入した超精密研磨装置(マイクログラインディングマシ-ン,Exakt社,MGー4000)を用いて75μm厚の頬舌的連続研磨標本を作製後,70枚のトレ-スした組織像を得,平成4年3月現在,その組織像をデジタイザ-にてパ-ソナルコンピュ-タ-に入力中である。 今後,予備実験により確立した三次元組織構築の手法を用い,各インプラントについて全組織像をトレ-スし三次元組織構築を行い,従来の二次元的評価にかわる新しい骨ーインプラント界面の評価(骨接触率,骨接触面積および体積)を行う。最終的には,得られた評価を統合したインプラントー骨界面の立体構造をもとに,インプラントー骨界面の応力分布および細胞学的変化に基づく界面の形成および変化の構造を動力学的にシュミレ-トできるアルゴリズムを考案し,生体を反映した新しい生体力学解析システムを開発する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Y.SATO: "THREE DIMENSIONAL COMPUTER GRAPHICS OF BONEーIMPLANT INTERFACE STRUCTURE OF AN ENDOSSEOUS DENTAL IMPLANT" Proceedings of the World Congress on Prosthodontics,held in Hiroshima,Japan,September21ー23,1991.442-443 (1991)