1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454454
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
今井 弘一 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90103100)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 正明 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50067055)
平澤 忠 鶴見大学, 歯学部, 教授 (80064335)
|
Keywords | 細胞毒性 / in vitro / 細胞回復度 / モノマ- / BisGMA / 置換フェニルメタクリレ-ト |
Research Abstract |
置換フェニルメタクリレ-トの合成を置換フェノ-ルと塩化メタクリロイル間の縮合反応によって行ったが,置換基効果によって一様の方法では効率よく目的物を得ることが難しかった,例えば,ヒドロキシ安息香酸の場合,mー置換基やpー置換体はSchottenーBaumann法で比較的簡易に合成可能であるが,oー置換体は非極性溶媒中で脱塩酸剤に3級アミンを用いる方法でないと容易に高収率が達成できなかった.また,アミノ置換フェノ-ル類ではトリフルオロ酢酸中での反応が必要であった.フェニルメタクリレ-ト,2ーメタクリロイルオキシ安息香酸,3ーメタクリロイル安息香酸,4ーメタクリロイル安息香酸についてはすでに合成が完了し細胞毒性試験を進めている.また,他のモノマ-についても合成中である.なお,新規合成モノマ-の細胞毒性を歯科材料として評価する基準を得る目的で,現在広く使用されているBisGMAの細胞毒性を特定する研究も平行して行った.歯科材料の原料として使用されるBisGMAには通常不純物が含まれていると考えられ,BisGMAの細胞毒性を特定するため不純物を液体クロマトグラフィ-で取り除いた精製品を試料として溶解液の細胞回復度試験と直接接触法による細胞毒性試験を行った.その結果,直接接触法の場合には高純度のモノマ-で市販品と比べて細胞毒性の低下傾向を示したが,溶解液を用いた細胞回復度試験では僅かの差が認められたにすぎなかった,この結果は不純物の水に対する溶解性との関連によるものと考えられ,この点から液体クロマトグラフィ-によって選択的に抽出された不純物の細胞毒性を検討する予定である.なお,実験結果については順次学会で公表する予定である.
|