1991 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化病巣特異認識モノクロナル抗体・動脈壁コレステロ-ル蓄積機構の解析
Project/Area Number |
03454495
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 雅博 帝京大学, 薬学部, 助手 (00230079)
柳生 靖子 帝京大学, 薬学部, 助手 (60211611)
峰尾 千惠子 帝京大学, 薬学部, 助手 (00190710)
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
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Keywords | 動脈硬化 / コレステロ-ル / モノクロナル抗体 / ビトロネクチン / cDNA / シアル酸 |
Research Abstract |
高齢化社会が進むにしたがって、循環器系疾患はますます重要な課題になりつつある。最近の統計によると、日本人の2人に1人は、心疾患、脳血管疾患をはじめとする循環器系疾患で死亡しているという。本研究は、動脈硬化壁の泡沫細胞、ならびに内膜細胞間にコレステロ-ル・エステルがどのようにして蓄積してくるか、その機構を動脈硬化脂質蓄積部位を認識するモノクロナル抗体を用いて解析することを目的とした。 我々は動脈硬化病巣のホモジェネ-トを抗原としてマウス(BALB/c)を感作後、組織化学による形態学的手法を用いて、動脈硬化病巣脂質蓄積部位を認識するモノクロナル抗体産生株(EMR1a/212D)を分離することに成功した。さらに、本抗原物質を分離精製し、N末端ペプチド構造を決定し、この物質に対応するDNAを合成、cDNAをクロ-ニングした。その結果、本抗原物質はウサギビトロネクチンであると同定することができた。また、精製したビトロネクチンを抗原としてマウス(BALB/c)を免疫し、モノクロナル抗体産生株を分離したところ、シアル酸をエピト-プとして認識する抗体(EMR1a/212D)とは異なって、ポリペプチド部位を認識する抗体産生株(EMR1b/244H)を選別することに成功した。 このような解析は、動脈硬化巣細胞間脂質蓄積機構を解析する上で有用な手法になるものと期待したい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Imanaka,P.B.Lazarow and T.Takano: "A novel 57 kDa peroxisomal membrane polypeptide detected by monoclonal antibody (PXM1a/207B)." Biochim.Biophys.Acta. 1062. 264-270 (1991)
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[Publications] K.Magari,H.Fukushima,S.Ishimaru,et al.: "Platelet adhesion to a biomimetic prosthesis prepared from canine arterial wall." Artifi.Organs. 15(6). 492-497 (1991)
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[Publications] Y.Yagyu,R.Hashida,K.Iwasaki,et al.: "Effect of PGI_2 on platelet binding to partially denuded endothelial monolayer in vitro." Thromb.Res.64. 733-744 (1991)
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[Publications] T.Imanaka,P.B.Lazarow and T.Takano: "Suramin prevents import of acyl-CoA oxidase into rat liver peroxisomes." Biochim.Biophys.Acta. (1992)
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[Publications] Y.Yagyu,C.Mineo,T.Imanaka,et al.: "Intercellular transport through a partially denuded arterial endothelial monolayer.Effect of platelets and PGI_2." Thromb.Res.(1992)