1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454510
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 内分泌研究所, 教授 (60143492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 宏 群馬大学, 内分泌研究所, 助手 (20235584)
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Keywords | アクチビンA / 活性因子 / インスリン / 肝細胞 |
Research Abstract |
本年度は主として膵ランゲルハンス島におけるアクチビンAの発現、および肝細胞の増殖に対するアクチビンの作用について検討を行った。アクチビンAの免疫活性が膵ら氏島のA細胞およびD細胞に存在した。その免疫活性はAおよびD細胞の分泌顆粒内に存在し、グルカゴンやソマトスタチンと共存した。これらのホルモンとともに門脈中に放出されると考えられた。一方アクチビンAは膵B細胞からのインスリン分泌を促進し、この作用は細胞外液からのCa^<2+>流入が増加されることによった。アクチビンは肝細胞上にもリセプターをもつが、肝細胞の増殖を強力に抑制することが明らかになった。この作用は細胞周期上G_1後期に作用点をもつことも明らかとなった。一方、肝細胞自身がその増殖が促進される場合にアクチビンを産生、放出することが明らかとなり、さらに内因性のアクチビンの作用をフォリスタチンによってブロックするとその増殖が促進されることが明らかになった。この結果はアクチビンAが肝細胞のオートクリン増殖抑制因子であることを示している。古くから再生肝においてカローンと呼ばれる増殖抑制因子が想定されていたが、今回の結果からアクチビンこそがこの幻のカローンであったことが初めて明らかになった。実際再生肝においてもアクチビンは切除後24時間に著明な増加を示し、このアクチビン=カローン説をうらづけている。このような結果からアクチビンが肝の組織再生に重要な役割を果していることが示唆された。今後ひきつづいて検討の予定である。
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[Publications] Takano,K.,Yamashita,N.,Kojima,I.,Kitaoka,M.,Teramoto,A and Ogata,E: "Effect of Activin A on Intact FSH Secretion and Intracellular Ca^<2+> Concentration in Human FSH-secreting,Pituitary Adenoma Cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.182. 1408-1415 (1992)
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[Publications] Mine,T.,Kojima,I.,and Ogata,E.: "Pertussis Toxin Blocks Activin A-inducel Inositl Phosphate Production in Hepatocytes" Biochem.Biophys.Res.Commun.186. 205-210 (1992)
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[Publications] Kojima,I.,Mogami,H.,Kawamura,N.and Shibata,H.: "Activin A Inhibits Cell-cycle Progression Induced by Insulin-like Growth Factor-1." J,Endocrinol. (1993)
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[Publications] Kojima,I.,Mogami,H.,Yasuda,H Shirata,H.: "Modulation of Growth of Vascular Swooth Muscel Cells by Activin A." Exp.Cell.Res. (1993)