1991 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血漿中に存在する細胞結合性免疫グロブリンMの研究
Project/Area Number |
03454545
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤本 大三郎 東京農工大学, 農学部, 教授 (40004288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 好幸 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70014959)
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Keywords | 免疫グロブリン / がん細胞 / 抗ーαーガラクトシル基 / 抗βーガラクトシル基 |
Research Abstract |
正常ヒト血漿をエラスチンーCHセファロ-スカラムにかけ,吸着タンパク貭をしらべたところ,主に免疫グロブリンMであった。この免疫グロブリンは,ヒト肝がんの培養細胞にグルタミンのアナロ-グ(6ージアゾー5ーオキソーLーノルロイシン)と共に加えると,細胞を殺傷した。この免疫グロブリンMはCHーセファロ-スカラムを用いても得られたので,疎水性基につよく結合する性貭をもつ特別な免疫グロブリンMと思われる。しかし,標品によって性貭が一定でなく,治性が認められない場合もあり,これ以上の研究が進んでいない。 一方,正常ヒト血漿をラクト-スヌはメリビオ-スを結合させたセファロ-スのカラムにかけ,糖結合性の免疫グロブリンをえた。すなわち,ラクト-スセファロ-スに吸着させ,メリビオ-ス溶液で洗浄後ラクト-ス溶液で溶出を行い,βーガラクトシル基に結合する免疫グロブリンGをえた。また,メリビオ-ス・セファロ-スのカラムに吸着させ,ラクト-ス溶液で洗浄した後メリビオ-ス溶液で溶出させ,αガラクトシル基に結合する免疫グロブリンGをえた。βーガラクトシル基給合性の免疫グロプリンG自然抗体は未だ報告がなく,新しい発見と思われる。αーガラクトシル結合性の免疫グロブリンG自然抗体については報告があるが,本研究の調製法の方が,より特異的なものを単離できたと考えられる。 細胞のがん化に伴い,正常細胞にはないαーガラクトシル基やβーガラクトシル基が発現することが報告されているので,ここでえられた免疫グロブリンは,がん細胞に特異的に結合することが期待される。研究を続行中である。
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[Publications] T.Matsuno,S.Jung,D.Fujimoto: "Tumourcidal activity of glutamine antimetabolite DON in combination with cellーadhesive IgM isolated from human plasma" Med.Sci.Res.19. 65-66 (1991)
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[Publications] S.Jung,Y.Sakano,D.Fujimoto: "A natural human IgG antibody with antiーβーgalactosyl specificity" FEBS Lett.