1993 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血漿中に存在する細胞結合性免疫グロブリンMの研究
Project/Area Number |
03454545
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤本 大三郎 東京農工大学, 農学部, 教授 (40004288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 好幸 東京農工大学, 農学部, 教授 (70014959)
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Keywords | 免疫グロブリン / 自然抗体 / β-ガラクトシド / がん |
Research Abstract |
正常ヒト血しょうからラクトース-セファロースカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーによりβ-ガラクトシドと特異的に結合する免疫グロブリンGを得た。特異性を検討した結果、従来知られていた抗α-ガラクトシド抗体や抗T抗体と異なる新しい自然抗体であることがわかった。 生体内にあって、この抗体に反応する抗原を検索した。まず,β-ガラクトシド構造を持つ20種類のグリコリピドとの結合を調べたが,どのグリコリピドとも結合しなかった。また,メラノーマB16の細胞溶解物中の糖タンパク質について,この抗体と結合するものを検索したところ,分子量80Kのバンドが検出された。しかし量が少なく,このタンパク質の構造研究を進めることはできなかった。 ラクトース構造をもつネオグリコタンパク質を合成し,これを抗原として抗β-ガラクトシド免疫グロブリンG量を測定するELISA系を確立した。正常なヒトの血液約50例について測定したところ,平均83.2±67.0μg/mlであった。ABO血液型とは無関係であり,また抗α-ガラクトシド抗体量との間にも,相関はみられなかった。 がん患者7例の血液についても調べた。抗β-ガラクトシド抗体量の著しく高いもの(560μg/ml)が1例発見された。 この抗体を生産するヒト-ヒト ハイブリドーマの作製を試みた。しかしハイブリドーマの性質が不安定で,長く抗体を作り続ける細胞が得られなかった。
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Research Products
(1 results)