1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03454554
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
堀 信行 東京都立大学, 理学部, 助教授 (40087143)
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Keywords | サンゴ礁 / 地形構成 / 寸づまり現象 / デイリー点 / 礁斜面 |
Research Abstract |
本年度は、沖永良部島と宮古島の詳細な野外調査を実施することができた。寸づまり現象の研究には、デイリー点の確認と礁斜面から礁原への移行部に礁縁の形成過程の解明が欠かせない。この点で昨年から継続している両島の調査は欠かせなかった。まず、沖永良部全域の測深調査は、昨年は天候の悪化で完了しなかったので、その補足調査を実施し完了した。その結果、昨年と同様に、約45mあたりにデイリー点が存在することが再確認できた。また、礁原の発達形式では一つの典型的なタイプである知名港入口と、住吉港入口の水路露頭の調査は、これも天候不順で概査しかできなかったが、本年度は幸いに潜水作業を実施でき、多くの年代測定用の試料(造礁サンゴ)も採集でき、完了することができた。知名港の水路露頭については、すでに年代測定結果(^<14>C年代)もでて、日本地理学会春季学術大会(平成5年4月)で発表を行う。宮古島につては、測深作業を実施し、デイリー点が約65m前後にあることを確認した。また、宮古島については、測深作業を今年度はじめて実施し、デイリー点が約65m前後にあることを確認した。また、礁縁部の水路露頭の観察は、島の東海岸に選定し、これも全部で3ヶ所調査を行った。このいずれも、水路露頭としては、沖永良部島のものより小規模である。しかし、水路の方向や礁縁部のタイプが違っている点で特徴的である。これらの調査結果については、現在分析中である。なお、以上の野外調査に平行して、室内作業として空中写真による地形判読を行った。
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