1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03455011
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安藤 敏夫 金沢大学, 理学部, 助教授 (50184320)
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Keywords | AFM / 原子間力顕微鏡 / 光学顕微鏡 / ピンポイントアプローチ / 螢光顕微鏡 / 生物材料 / 走査型顕微鏡 |
Research Abstract |
サンプルステージ上にまばらにそしてランダムに局在するタンパク質などの生物材料を迅速に捜し出し、その原子間力顕微鏡像を捕らえる。すなわち、原子間力顕微鏡で観察したい試料へのプローブのピンポイントアプローチを可能にする。そのために倒立型蛍光顕微鏡に原子間力顕微鏡を組み込んだシステムを作成する。その組み込みは原子間力顕微鏡のサンプルステージになる円筒形ピエゾ素子の中空部に蛍光顕微鏡の対物レンズが挿入された構造によって実現される。 倒立型蛍光顕微鏡の対物レンズレボルバーの上部に載せる原子間力顕微鏡の機械部分を設計し、材料として熱膨張率の小さいスーパーインバーを用いて製作した。カンチレバーの変位計測には光テコ法を採用した。光源は可視ダイオードレーザである。この計測法により、使われるピエゾアクチュエータの諸特性を調べた。ヒステリシス、クリープなどを補正する方法(ソフトウヱアによる)を開発した。Z軸方向に変位する円筒形ピエゾのヒステリシスはソフトウヱアでは補正が困難であるので、ハードによる方法を調べている。民間の研究助成金によって購入したDSP制御のAD/DA信号処理装置のソフトウヱアも一通り完了した。画像処理のためのソフトウヱアも完成した。システム全体の約90パーセントは完了している。平成5年度には、システムの細かい部分を標準試料の観察をしながら最終調整し、生物材料の蛍光顕微鏡像と原子間力顕微鏡像の同時観察を行う。
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