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1992 Fiscal Year Annual Research Report

蚕蛾精子の運動性獲得機構の解明,蚕蛾人工受精への挑戦

Research Project

Project/Area Number 03455026
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

小山内 実  金沢大学, 理学部, 教授 (50113486)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 幸一  岩手大学, 農学部, 助教授 (20003791)
Keywordsイニシヤトリン / 無核精子 / 精子の運動性獲得 / 前立腺 / 精包 / BAEEase / エンドペプチダーゼ / カイコガ
Research Abstract

カイコガBombyx mori精子の成熟,すなわち,無核精子の運動性獲得と有核精子束の解離は、精包で行われる。これら無核精子活性因子,及び有核精子束解離因子は,いずれも,雄生殖輸管中の前立腺から分泌される,セリンプロテアーゼ型エンドペプチダーゼ,イニシヤトリンであることを確認した。精子成熟に必須の,この重要な夛機能酵素を,カイコガ雌交尾嚢内に作らせた精包を出発材料とし,BAEEase(Nd-benzoyl-L-arginine ethyl esterエステラーゼ)をその指標として,精製を試みた。精包は,数を集めるのに手数と時間を要し,かつ,前立腺以外の雄生殖輸管各腺からの分泌物が混在しているので,前立腺を出発材料とするよりも分離精製の因難が予想された。しかし,一方では,生殖輸管分泌物に活性剤と阻害剤を含むため,複雑な活性発現機構を有し,極めて不安定な活性の表出を示すこの酵素が,精包では,一応安定した,充分活性化された形で存在するという長所がある。まず,精包ホモジェネートの上清を30-80%の硫安処理で得られた分画を,HPLCを用い,Tsk phenyL-5PW,Asahipack ES-502C,さらに再度ES-502Cカラムを通すことによって,I型とII型の2種の,いずれもイニシヤトリンと考えられる,200倍精製された標本を得た。分子量は,SDS-PAGEでは,それぞれ29KDaと26KDaであった。そのシーケンスをN末の20のアミノ酸について解析し,GENETYXで,シーケンスの相同性を検索したところ,8種のエンドペプチダーゼと類似することが分った。これらは,いずれも哺乳類の組織中に存在するものである。最も高い相同性は,豚のglandular kallikreinであった。I型イニシヤトリンについて,カイコガ無核精子の誘導能を調べたところ,高い誘導活性が見出され,精製された“BAEEase"がイニシヤトリンであることが確認された。I型とII型のイニシヤトリンの関係は不明であるが,2つのisoformと考えられる。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] Osanai M.and Nagaoka S.: "Adenine compounds in the male reproductive tract and the spermatophore of the silkmoth,Bombyx mori," Comp.Biochem.Biophs.102B. 49-55 (1992)

  • [Publications] Osanai M.and Baccetti B.: "The acquisition of motility of insect spermatozoa iuvolres two steps."

  • [Publications] Osanai M.: "Arginine degradation cascade,a novel energy-yielding system for spermatozoa of the silkworm,Bombyx mori(Bombycidae)." Elsevier Science Publishers B.V., 8 (1992)

  • [Publications] Osanai M.: "Motility of apyrene spermatozoa of the silkworm,Bombyx mori induced by initiatorin." Raren Press,New York, 6 (1992)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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