Research Abstract |
CIMは,設計・製造・管理といった生産の基本的機能を,コンピュ-タ支援の基でデ-タベ-スを利用して統合的に行うものである.CIMを構築する際には,企業の各部門の現状を把握し,企業がおかれている状況について綿密な調査を行い,最適なCIMの形態とその導入手順を決定しなければならない,この意思決定を支援する戦略情報システムを試作するため、本年度は、ワ-クステ-ションを購入し,戦略情報システムの基本的構成について分析し,以下のように基本設計を行った. CIMの構築は大規模な問題となるので,部分問題に分けて解き,それを統合化して構築案を作成する.CIM構築用戦略情報システムは,設計部門,製造部門,管理部門という各部門のCIM化項目を設定する3つのサブシステムと,それらにCIM化戦略情報を与え,部門間の調整をはかる統合化サブシステムとから構成する. まず,統合化サブシステムは,各部門の現状,製品のライフサイクル,市場における製品の優位性,競合企業の状況などをもとに、各部門のサブシステムにCIM化戦略情報(予算と目標)を与えるとともに、各サブシステムからその部門で実現可能なCIM化案を受け取り,全体の調整を行う.次に,設計部門サブシステムでは,CIM化戦略情報として与えられる製品の性能,機能,コスト,リ-ドタイムを予算の範囲内で実現するCIM化案を作成する.また,製造部門サブシステムでは,与えられた製品の精度,コスト,生産量,リ-ドタイムを予算内で実現するCIM化案を作成する。最後に,管理部門サブシステムでは、与えられた販売量、計画の精度,コスト,リ-ドタイムを予算内で実現するCI橋化案を作成する. 今後,この基本構成の戦略情報システムの定式化と解析を行い,システム・プログラムを作成する予定である.
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