1991 Fiscal Year Annual Research Report
γ線点源探索のための空気シャワ-チェレンコフ紫外光測定装置の開発
| Project/Area Number |
03554004
|
|---|
| Research Institution | Kyoto University |
|---|
Principal Investigator |
政池 明 京都大学, 理学部, 教授 (40022587)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 嘉昭 甲南大学, 理学部, 教授 (70068112)
延与 秀人 京都大学, 理学部, 助手 (30213606)
今井 憲一 京都大学, 理学部, 助教授 (70025493)
|
|---|
| Keywords | 紫外光 / 空気シャワ-・チェレンコフ光 / ガンマ線点源探索 / Image Intensifier / Imaging chamber / triethyl-amine / 夜光と月光 / 光子分布 |
|---|
| Research Abstract |
超高エネルギ-ガンマ線の点源探索に空気シャワ-が出すチェレンコフ光の観測が行われている。しかしこの方法では銀河中心の観測とか、夜光や月光のあるところでの観測は困難である.一方、紫外光を観測すればこのような困難は取り除くことが出来る。モンテカルロ・シミュレ-ションによれば海抜4〜5000mの高地ではチェレンコフ紫外光の強度は可視光と同程度もしくはそれよりも強いということが分った。またこの方法を用いた場合角度分解能は〜0.1°とすることが可能である。このような特長をもった測定器を開発すべく本年は次のような研究を行った。
まず60cm及び80cmの直径のミラ-を作成し、これらに2インチ径の可視光用フォトマル及び紫外光用フォトマルをそれぞれとりつけたものを乗鞍山上に3組配置して、恒星からの紫外光の光量測定を行った。その結果、可視光に比べ紫外光が格段に少ないことを裏付けるデ-タを得た。更にチェレンコフ紫外光の測定を行い、ほぼシミュレ-ション通りの光量の紫外光が観測された。また紫外光の観測では月が出ている場合もバックグラウンドが増加しないことを確認した。これは予想を越えた大きな成果で、今後の研究計画に役立てられるはずである。
この研究と平行して、紫外光にのみsensitiveなimaging chamberの開発を行った。これは通常のchamber gasにTEA(triethyl-amine)を加えたもので可視光には感ぜず、更にシャワ-中の光子分布の測定が可能となる。本年は荷電粒子の軌跡を画像としてとらえ、また真空紫外光を照射してその画像を得ることに成功した。また紫外光用image intensifier tubeの試作をはじめて行なった。このtubeを用いたテスト実験が来年の課題となる。
|
