1992 Fiscal Year Annual Research Report
GeV領域で高エネルギー分解能を持つ液体キセノン電磁カロリメーターの試作
Project/Area Number |
03554005
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
道家 忠義 早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (60063369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 克昌 神奈川大学, 工学部, 助教授 (00013425)
柴村 英道 早稲田大学, 理工学研究所, 客員研究員 (30100605)
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Keywords | カロリメーター / 液体アルゴン / 液体キセノン |
Research Abstract |
カロリメーターは、平成3年度末に内部電極を除いてほぼ完成したが、電極部に就いては設計上若干の手違いがありその製作に手間取っただけでなく、取り付けにもかなりの時間を要した。結局、このカロリメーターに対して液体アルゴンを使用した低温テストが行なわれたのは、平成4年9月に入ってからである。モレキュラー・シーブを使用したガスの純化テストはカロリメーターを直接使用して行なわれ、ガス純度のモニターとしてはカロリメーター内に取り付けられた2極方式の電離箱が使用された。結果は小型電離箱で得られた結果と大差ないものであった。液体キセノンのテストのためには液体キセノンの使用許可を得た上で高エネルギー電子線のテストのため、CERNに運ばなければならない。交渉の結果、今年度中にCERNでの液体キセノン・テストを行なうことは困難と判断されたので、それは平成5年度に行なうこととし、今年度は.LBLでアーレンを混入した液体アルゴンを使用して高エネルギー重イオンのカロリメーターとしてのテストを行なうこととし、カロリメーターをLBLに運び込み、年末にそのテストを行なった。重イオン・ビームとしては〜1GeV/nのAuイオンが使用された。理論的な推定によればこの場合でも半値幅で1%を切るエネルギー分解能が期待される。現在、このテストから得られたデータの解析中である。 本番としての実験である液体キセノンのCERNでのテストに就いては目下交渉中であるが、この分では今年末にずれ込みそうである。
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[Publications] T.Doke,K.Kasahara,K.Masuda,D.Suson and H.Hirayama: "Liquid Rare Gas Calorimeters with Excellent Energy Resolution" Nucl.Instr.&Meth.A316. 58-66 (1992)
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[Publications] T.Doke,K.Kasaharta,and D.Suson: "Design of a Liquid Xenon Calorimeter for the Observation of Cosmic Ray Lines in the 1〜100 GeV Region" Jpn.J.Appl.Phys.31. 3688-3694 (1992)
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[Publications] T.Doke: "A histrical View on the R&D for Liquid Rare Gas Detectors" Nucl.Instr.&Meth.