1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03554012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 洋一 ダン産業株式会社, エンジニアリング部, 部長
林 政彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (50228590)
柴田 隆 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70167443)
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60022729)
近藤 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20110752)
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Keywords | 成層圏水蒸気 / 新型露点ゾンデ / ノンフロン型露点ゾンデ |
Research Abstract |
昨年度に試験がほぼ終了した冷却部に、今年度は光学系を取り付けて基本的な構成を完成させた。この試作実験器を用いて、冷却能力と鏡面上の露や霜の発生状態を種々の条件下で以下の点を検討した。 1.光学系に用いた素子の妥当性 2.全体の構造が露点ゾンデとして妥当な大きさ、形状、重量を持ち得るか。 3.冷却部が露点ゾンデの構造の中に組み込まれ状態においても、冷却部単独で試験したときと同様の能力を示すか否か。 4.サーモモジュールの放熱部からでる熱の処理をどのようにするか。 5.露点と霜点の差を識別することが可能か。 6.露点ゾンデとして使用可能か否かに関する総合的な評価。 光学系の大きな特徴は、光源に半導体レーザを使用し受光素子も半導体化し振動などに強い構造を持たせたことである。また、鏡面はサーモモジュール表面を直接蒸着して作成し、熱容量を格段に小さくした。試験ではこれらはすべて要求水準を満たした。 冷却部の能力は、放熱がどの程度効率よく行なわれるかに影響されるため、放熱板の付近の空気の流れに左右されることがはっきりした。試作器での試験では、冷却能力の劣化が観測された。しかし、このことは露点ゾンデの冷却部にサーモモジュールを使用する上での大きな障害ではない。露点と霜点の違いを識別することは、室内実験(地上のような高湿度の条件下)では困難であった。この点は、さらに種々の条件下で検討が必要であろう。 実験を総合して、ノンフロン型の露点ゾンデの基本的な構造を決めることができた。
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