1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03554024
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山岸 皓彦 北海道大学, 理学部, 教授 (70001865)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 裕 資生堂, 基礎科学研究所, 主任研究員
松下 信之 東京大学, 教養学部, 助手 (80219427)
|
Keywords | 粘土カラム / HPLC / 光学分割 / アミノ酸誘導体 / モンテ・カルロ法 |
Research Abstract |
本年度は最終年度として研究をまとめるために以下のことを行った。 (1)アミノ酸誘導体の光学分割の試みと分離パラメーターの決定 アミノ酸の光学分割は実用的にも,又アミノ酸分析法の開発の上でも非常に重要な問題である。本研究では粘土カラムによる分割の可能性を調べるために,種々のアミノ酸,アミノ酸エステルおよびベンゾイル化アミノ酸エステルの分割を試みた。その結果,ジニトロベンゾイル化されたアミノ酸エステルが非常に効率よくメタノール溶媒によって分割されることが見出された。分離係数の温度依存性を求め、それから吸着の勢力学的パラメーター△H,-△Sを定めた。この結果,-△Sがアミノ酸の側鎖によって大きく変わることがわかった。つまりこのカラムの立体選択性は,吸着時のアミノ酸分子と粘土面との間の立体的相互作用のために生じることを支持している。又,この立体な相互作用の詳細を明らかにするため重アセトニトリル中でΛ-[Ru(pben)_3]^<2+>とアミノ酸分子との共存下でのNMRスペクトルをとった。その結果、アミノ酸のアミノ基のHが金属錯体との相互作用で大きく変わることがわかった。アミノ基がアミノ酸側の作用点であることがわかった。 (2)アラニルアラニン誘導体の光学分割 同様なことをジペプチドであるアラニルアラニン誘導体について調べた。アミノ酸が2量化するとによって分離能がさらに高まることがわかった。又,DD体,DL体,LD体,LL体を比較してみると,分離パラメーターは2つの不斉炭素の内で最初のアミノ基に近い方の炭素の絶対配置に大きく依及することがわかった。 (3)粘土面と金属錯体の相互作用の理論的研究 モンテ・カルロ法を用いて粘土のシリケート面と金属錯体との相互作用をシミュレートした。
|
-
[Publications] K.Kitazawa: "Tetechediil guest in a tethahehla caity Nepoertare encaged in a three-dimensional Ca CN framirrls" J.Ehem.Sor Chem. Comm.(5). 413-415 (1992)
-
[Publications] Y.Umemura: "Jornition of Artificirlly controlled Zr-Hfmanolaters on a solid surgace" J. Chem Sor. cham. (1). 67-68 (1992)
-
[Publications] H. Sato: "Theoretical studies in the interations betueen a mctal conplex and a cley" Clay Sciarce. 8. 147-168 (1991)
-
[Publications] A. Yamagishi: "Seperation of tlsomers of Co(III)conplexes by ligwi chronatogrehy" Cliy & Clay Minrals. 40. 351-361 (1992)
-
[Publications] H. sato: "Theoretical study on the interactions between a metal chelrte and a clay" J. Phys. Chem. 96. 9377-9382 (1992)
-
[Publications] H. Sato: "Monte carlo Simulations for the interactions of netal complexes with the silicato shiits of a clay" J.Am Chem Sor. 114. 10933-10940 (1992)